遅くなってしまいましたが、先週アップした『サウンド・オブ・ミュージック』の感想に続き、映画『王妃の館』の感想です。

TOHOシネマズ新宿で『サウンド・オブ・ミュージック』を観た後、新宿バルト9で『王妃の館』を観てきました。
天才小説家・北白川右京先生と一緒に、パリの旅を楽しんできました♪

カラフルなファッションに身を包み、ヘアスタイルはおかっぱ頭の右京先生♪
ステイリストさん、Good Job♪と思っていたら、このヘアスタイルとファッションは、水谷さんご自身が考えたものなんだそうですよ。先日、NHKで放送された「SWITCHインタビュー 達人達 水谷豊×小曽根真」の中で、原作の下巻をお読みになっていた時、閃いてイメージされたものだと仰っていました。水谷さんの描いた右京先生のスケッチ画も公開されていました。トレビア~ン♪

※注意:この後、ネタバレがあるので、内容を知りたくない方はパスしてくださいね♪

★ストーリー
倒産寸前の旅行会社が起死回生策として、「王妃の館」と呼ばれるパリでも屈指の伝統と格式を誇る超高級ホテル「シャトー・ドゥ・ラレーヌ」のスイートルームを昼夜でダブルブッキングするというツアーを企画します。パリ10日間200万円の超豪華ポジツアーと、29万8000円の格安ネガツアーを同時に催行し、昼と夜でダブルブッキングするという企画。それぞれのツアーの参加者は、いずれも一癖も二癖もある曲者揃いで、ドタバタ騒動が繰り広げられます。

ポジツアー参加者は、恋人と別れ、傷心のOL桜井香(吹石一恵さん)、成金実業家・金沢貫一(緒方直人さん)と、その恋人のクラブホステス・ミチル(安達裕実さん)、そして、天才小説家・北白川右京(水谷豊さん)。

一方の格安ネガツアー参加者は、堅物警官の近藤誠(青木宗高さん)と、オカマのクレヨン(中村倫也さん)、元詐欺師の丹野二八(石橋蓮司さん)。そして、パリに右京先生が取材に来ている噂をかぎつけ、原稿を貰おうと追いかけて来た編集者の香取良男(山中崇史さん)と部下の早見リツ子(野口かおるさん)。

特に、ツアー参加者の中でも個性の強い右京先生のマイペースぶりは半端なく、ツアー参加者を混乱に巻き込み、添乗員も振り回しますが、右京先生に舞い降りるルイ14世(石丸幹二さん)を描いたストーリーがみんなを幸せへと導いていくのでした♪

★感想
面白かった~♪上映中、クスクス笑ってしまいました。両隣りの方もよく笑っていました♪(笑)

浅田さんの原作も読んでいって正解でした!より楽しめました♪登場人物の心の機微まで深く知りたい方は、原作も読んだ方が楽しめるかもしれません。
原作と映画では登場人物の抱える悩みや夫婦の関係が違っていたり、原作の方では、参加者に自殺まで覚悟して参加されていたご夫婦もいたのですが、映画では、そこまで重い悩みを抱えた方はいませんでした。(人生の悩みに重い、軽いはないと思いますし、人それぞれ真剣に悩んでいると思うので、こんな書き方をしたら失礼に思う方がいらっしゃるかもしれませんが…。)

涙あり、笑いあり…という部分は原作と変わりませんでしたが、映画の方がコメディー要素が強く、全体的に明るい映画に感じました。
それはそれで、原作とは違った楽しみ方ができました♪

登場人物のみなさん良い人ばかりだったのが良かった~♪
主人公の右京先生(水谷豊さん)がチャーミングで紳士的だったのをはじめ…みなさん、演技派の俳優さんばかりで登場人物にピッタリでした。

お目当てだったルイ14世の石丸さんも、ミュージカルの一場面のような雰囲気で登場されていました♪愛するディアナ(安田成美さん)と息子プティルイ(山田英瑠くん)を想いながら食事をするシーンのルイ14世の表情がとても印象に残りました。ルイ14世の孤独や心の痛みも伝わってきていました。
最後、ルイ14世とプティルイのシーンがミュージカル映画のようで感動的でした♪

また、ルイ14世のことを幼少から見守り続け、ルイ14世の孤独な気持ちをよく理解してくれているグランシェフ のムノンを水谷さんが2役を演じられていて、それも感動しました。原作を読んだ時、右京先生の頭の中に描かれる世界は、ムノンが語るお話しのように感じたんです。右京先生が、小説の世界にまで入り込んで、登場人物のルイ14世も温かく見守っているような感じがしました。水谷さんが2役を演じることに意味があったと思います。そして、最後はツアー参加者のみんなも小説の世界の中に連れて行っていました。

映画のポスターに、「人生を変えるツアーへ、 ようこそ!」と書かれていたように、右京先生が人生を明るい方向に導いてくれるようなツアーでした。
「女は記憶に化粧をして美しくなる。男は傷を負いながら強くなる。」という右京先生の言葉が印象に残りました。
右京先生、メルシ~♪映画は、トレビアンでした♪

お・ま・け♪
美術が大好きな私のポイントとしては…。
ルーヴル美術館が登場し、美術館の中の映像も映し出されていて、とても嬉しくなりました。
何度でも行きたいルーヴル美術館♪

映画の中に映っていたのは、アポロンのギャラリーとドゥノン翼の2Fだと思います。
右京先生と吹石さんがルイ14世の絵画を見上げていたのが、アポロンのギャラリー♪天井画も綺麗な部屋。

緒方さんと安達さんが歩いていた部屋が、あの『ダ・ビンチ・コード』で有名になったドゥノン翼の2Fだと思います。一瞬でしたが、レオナルド・ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」が映って気がつきました。ドゥノン翼、名画がいっぱいの場所なんですよね♪
映画を観ていて、ルーヴルもオルセーもオランジュリーも…パリの美術館に飛んで行きたくなりました♪

美術館だけでなく、ベルサイユ宮殿内も映っていて、ベルサイユにも飛んで行きたくなりました。宮殿内だけでなく、ベルサイユは庭園が綺麗なので、鏡の回廊の窓から見える庭園の景色も少しだけ映して下さるともっと良かったな~♪私は、宮殿内より広大な庭園に感動して、庭園をずっと歩いて回ったんです。見渡す限り、地平線まで続くんじゃないか?というくらい美しい庭園が続いていて、1日や2日で歩ける距離ではないんですけどね…。また、いつか行けますように♪

そんなパリの景色も楽しめる映画なので、ゴールデンウィーク中、天才小説家・北白川右京先生と人生を変えるパリの旅…GWおすすめのミステリーツアーinパリ♪に出掛けてみてはいかかでしょう!(昨日、東京駅のホームで出会った右京先生♪)