今夜、BSプレミアムで、ロビン・ウィリアムスを追悼して、『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』が放送されます。(8月22日(金)午後11:15~午前1:23)

以下、BSプレミアムの公式サイトより
http://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/

今月11日に亡くなったロビン・ウィリアムスがアカデミー助演男優賞を受賞した作品を放送。天才的頭脳を持ちながら過去のトラウマから心を閉ざす青年ウィルと、最愛の妻を亡くした喪失感から立ち直れない精神分析医ショーンとの交流を、繊細なタッチでつづったヒューマン・ドラマ。幼なじみの親友同士であるM・デイモンと共演B・アフレックの共同脚本による映画化でアカデミー脚本賞も受賞。若き二人の才能が一躍注目された。

〔製作〕ローレンス・ベンダー
〔監督〕ガス・ヴァン・サント
〔脚本〕マット・デイモン、ベン・アフレック
〔撮影〕ジャン・イヴ・エスコフィエ
〔音楽〕ダニー・エルフマン
〔出演〕マット・デイモン、ロビン・ウィリアムス、ベン・アフレック、ミニー・ドライヴァー ほか
〔英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ〕



ロビン・ウィリアムスがお亡くなりになった時にも書きましたが、ロビンが出演した映画の中で、私はこの映画が一番好きなんです。
ロビンが演じた精神分析医のショーンが、若き日のマット・デイモンが演じた心を閉ざした青年ウィルにカウンセリングを行うシーンが凄く好き♪

ショーンがウィルに、「おまえは、本ばかり読んでいて、実際の経験は何ひとつしていない。本を通して得た知識だけで語ろうとするただの子供だ!君の知識は、しょせん本から学んだものでしかない」ということを言います。

「君は美術に詳しいだろう。だが、システィナ礼拝堂の匂いは?あの美しい天井画を見上げたことがないだろう?」
初めて映画を観た時、ドキっとした言葉でした。まるで、カウンセリングを受けていたのが自分だったかのような気持ちになった言葉でした。

百聞は一見にしかず・・・本物を自分の眼で見て、体験したことでなければ、本当のことはわからないんだと思います。

この言葉に続けて、ショーンがこんなことも言います。
「愛の話をすれば、愛の詩を暗唱する。けれど、自分をさらけ出した女を見たことは?君のために現れた天使。君を地獄から救い出す。君も彼女の天使になって彼女に永遠の愛を注ぐ。どんなときも、ガンに倒れても・・・。自分を愛するよりも強い愛で愛した誰かを失う。君はその悲しみと愛を知らない」

「君から学ぶことは何もない。本に書いてある。君自身の話なら喜んで聞こう。それは嫌なんだろ?君はそれが怖い」

真正面から向き合おうとするショーンのこの姿勢に感動します。
このショーンの姿勢に、心を閉ざしていたウィルも向き合うようになります。

マット・デイモンとベン・アフレックの共同脚本も素晴らしいと思います♪
オリジナルは、マット・デイモンがハーバード大学の授業のために書いた40ページの戯曲なんだそう。それを幼なじみのアフレックが「一緒に映画をつくろう」と名乗りをあげて、2人で2年の歳月を費やして、シーンをひとつひとつ演じながら脚本を完成させたそうです。

アフレックがデイモンに主役のウィルを譲ったんだそうで、デイモンはアフレックにとても感謝しているそう。ウィルは、いい役ですものね~。

でも、アフレックが演じているチャッキーも負けていないんです。
映画の中でも親友役を演じているチャッキーの台詞には名言が多くて、さすがアフレックと思ってしまいます。(笑)
出番は、もちろん主役のウィルより、全然少ないのに、心に響く台詞がいっぱいあるんですよ♪

ウィルとチャッキーの知っている世界は狭い。ウィルは、チャッキーに「俺は一生ここで働いたって平気だぜ」と言うけれど、ウィルに才能があることを知っているチャッキーは言います。

「親友だからハッキリ言う。20年経って、お前がここに住んでたら、俺はお前をぶっ殺してやる。これはマジだ!」

「俺が50になって、工事現場で働いててもいい。だがお前は宝くじの当たり券を持っていて、それを現金化する勇気がないんだ。お前以外の皆はその券を欲しいと思ってる。それをムダにするなんて許せない!」

「俺はこう思ってる。毎日、お前を迎えに行き、酒を飲んでバカ話、それも楽しい。でも一番のスリルは、車を降りて、お前んちの玄関に行く10秒間。ノックしてもお前は出てこない。何の挨拶もなく、お前は消えてる。そうなればいい!」

おいしいところを全部もっていってるチャッキー♪(笑)(最後にチャッキーがウィルを迎えに行って、ウィルの家の玄関をノックするシーンがいいんですよね~♪ノックして車に戻るまでのチャッキーに・・・いつも泣いてしまうシーン。アフレックにも私から助演男優賞♪)

そして、デイモンとアフレックが幼い頃から親友で・・・私生活でもデイモンの才能を一番よく知っていたのがアフレックで、ウィルの主役をデイモンに譲ったということを知っていると、ベン・アフレックも主役のデイモンに負けていないくらいかっこいいと思います。

就職なんか、どうでもいいこと・・・君は好きな道を選べる♪君は自由なんだ!自分で選んで、もっと広い世界を見ろ!ってことをショーンと親友のチャッキーがウィルに伝えるんです。

ショーンの精神分析医というより、人と人として真摯な態度で真正面から接してくれた姿勢と、親友だからこそ、温かく、時に厳しく、ハッキリと想いを伝えてくれたチャッキーの言葉があったからこそ、最後にウィルは旅立つことができたんだと思います。
前向きになれる素敵な映画だと思います♪