⭐この記事から見て下さった方は
    分かりにくい部分が多くあると思われます。
    もし、よろしければ、古い順の記事から
     読んで頂けると嬉しいです。
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カーテンをくぐると

陽はオムツを替えてもらっていた

看護士さんの優しい言葉掛け
心地のよい
少し高くて可愛い声


オムツを替えるといっても
ちゃんとオムツは履けず

敷いてあるだけのオムツ


白く分厚い皮膚
真っ赤でジュクジュクした皮膚

この二種類の皮膚が模様になり
それはまさに

道化師

ピエロの着ている服の様だった



この病名を名付けた方は
この見た目で
決めたんだ。


初めて病名を聞いたとき
なんてふざけた病名だろうかと
耳を疑ったけれど


今の陽は
紛れもなく

その名の通りの姿だった



オムツを替えている間
陽は
か細い声で泣いていた

ゆっくりと腕を動かして
抵抗しているかのように


赤ちゃんが泣くことなんて普通で
泣くことが仕事
と聞いたこともある


しかし私は
陽が泣くと

痛くて
辛くて
苦しくてもがいている
としか思えなかった


陽にまだ触れることも禁止されていて

ただ
傍で見つめていると

近くで
赤ちゃんに面会にきた夫婦の声が
カーテン越しに聞こえる

『ちっちゃい手やなぁ~』
『足もちんちくりん』
『あっほら!手握ったで!』
『写真撮って!!』
『やばいちょーいい写真撮れた!』


NICUへのデジカメの持ち込みは
許可されていた


写真・・・


1ヶ月の早産で
出産する前から
NICUにお世話になると
分かっていた為

デジカメは既に用意してあった

今の陽を
撮る?
この姿を
撮る?


私には無理だ。。。


すぐ近くでは
愛しい我が子の様子を
何枚もカメラに納めている

きっと
その写真は
アルバムに挟み

この先も
産まれてすぐの写真
として大切に保管されていくのだろう


羨ましいな

心からそう思った


でもね
陽、
私はあなたが産まれてきてすぐの姿を
きっと
忘れることはないよ

忘れることなんて
できないよ・・・





何日か母乳を届ける日は続き


陽が産まれてちょうど2週間

この日は
夫と共に陽に会いにきた

夫と話し合い


陽の写真を撮ろうと
手にデジカメを握りしめて


つづく


⭐現在に追い付くまでは、過去の話となる為、
    ブログとは少し違う感じとなります。
    少しずつ、母として強く成長していく姿を
    優しく見守って頂けると幸いです。