⭐この記事から見て下さった方は
    分かりにくい部分が多くあると思われます。
    もし、よろしければ、古い順の記事から
     読んで頂けると嬉しいです。
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私は普通とは反対の言葉を
心の中で陽に投げ掛けた
 
 
もう   頑張らなくていいよ
 
 
痛々しい姿を見ることが辛い
実際に陽がどれほど
痛いのか
辛いのか
苦しいのか
 
わからない
でも、
 
『母ちゃん、痛いよ』
 
と言っているようで、、、
 
 
 
 
涙を流し
陽を見つめて立ち尽くしている私に
看護士さんが
そっと肩に手をのせた
 
そしてまた
私は声を圧し殺して泣いた
 
 
しばらくして別室に移り
先生から話を聞くことになった
 
内容は
夫から聞いた話とほとんど変わらない
 
質問はありますか?
と聞かれ
 
 
『命は、、、』
 
 
と言葉をつまらせたところで
先生は冷静に
ゆっくりと答えた
 
 
『まだ、わかりません』
『いま、危険な状態であるのは確実です』
 
 
・・・
なら、辛い想いを続けさせる前に
楽にしてあげれれば、、、
 
 
 
 
魚鱗癬という病気の種類の中でも
最重度の
道化師様魚鱗癬
 
 
医学の進歩により、
この病気でも
生存できる可能性が上がったとのこと
 
でも完治することはない
 
 
全身の皮膚は
正常な皮膚が1ミリもない
 
その赤い目で、
世の中を
見ることができるの?
 
その開ききった口で
食べたり喋ったりできるの?
 
耳が見当たらないけど
音は聞こえるの?
 
グローブみたいな手で
物はつかめるの?
 
指のくっついた足で
歩けるの?
 
 
大きくなれても
その見た目から好奇の目にさらされる
 
 
もう分からない
 
 
なにが
 
なにが
 
 
正しい?
 
 
 
 
これでも母親なら
 
頑張れ
生きて
 
 
と願うのが普通だろうか
 
 
わからない。
 
 
 
 
 
 
その日から
病室に
心理カウンセラーの方が来るようになった
 
 
 
つづく
 
⭐この文章を読んで、不快なおもいをした方もいると思います。申し訳ありません。
でも、今は決してこのような事は思っていません。だからといって、母親としてこんな考え方は許されることではないと分かっています。
でも、この時の私は、そう思ってしまっていたのです。本当に情けない母親です。ごめんなさい。
 
少しずつ、母として強く成長していく姿を
優しく見守って頂けると幸いです。