⭐この記事から見て下さった方は
    分かりにくい部分が多くあると思われます。
    もし、よろしければ、古い順の記事から
     読んで頂けると嬉しいです。
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NICUのドアが開く
 
一歩踏み入れると
やはり昨日とは別世界
 
よく
 
見える
 
 
 
陽がいるのはNICUの一番奥
その道のりが長い
 
 
通り道には
可愛い
小さな赤ちゃんがいっぱい
 
ママに抱っこされたり
手を握られていたり
ミルクを飲んでいたり
 
可愛い。
 
 
みんなみんな可愛い。
 
 
人間の赤ちゃんだ
小さいだけだ
 
 
コンタクトレンズをつけた私の目は
視界はクリアに見えていたけれど
大切なことは何一つみえていなかった
 
 
小さいだけで
なんの問題もない
 
なんて、絶対の保証はない
 
大なり小なり
運命と戦ってる赤ちゃんや
そのご家族もその場にいたはずだ
 
 
でも
この時の私には
 
どの赤ちゃんも   ただ
 
小さいだけ
 
 
 
どうしてうちの子は・・・
 
赤ちゃんとは
程遠い姿をしているのだろうか。
 
 
周りの赤ちゃんを見る度
その想いが強くなっていき
 
 
 
そのまま陽の前に着く
 
 
 
 
 
 
ドアを開ける前までの決意なんて
もうどこにもない
掛ける言葉もない
名前も呼んであげられない
 
 
 
人前で泣くことが
大嫌いな私が
 
 
大粒の涙を堂々と流し
声を押し殺すことに必死だった
 
 
 
 
ごめんね
ごめんね
ちゃんと産んであげられなくて
ごめんね
 
痛いね
辛いね
苦しいね
 
全部私のせいだね
 
ごめんね
 
 
 
心の中でこの言葉たちを何度も繰り返し
泣いた
 
 
そして
母親として最低な言葉を
 
心の中で
 
陽に話していた
 
 
 
今、
その瞬間に戻って
その時の私に会えるのなら
 
ひっぱたいてやりたい
 
 
痛々しい姿でありながら
たくさんの管につながれ
生きようと頑張っている
我が子に
 
わたしは心の中でこう話し掛けた
 
 
 
 
 『もう、頑張らなくていいよ』
 
 
 
つづく
 
⭐この文章を読んで、不快なおもいをした方もいると思います。申し訳ありません。
でも、今は決してこのような事は思っていません。だからといって、母親としてこんな考え方は許されることではないと分かっています。
でも、この時の私は、そう思ってしまっていたのです。本当に情けない母親です。ごめんなさい。
 
少しずつ、母として強く成長していく姿を
優しく見守って頂けると幸いです。