雨の日って、靴とかズボンが濡れるし、


洗濯物は干せないし、


なんだか寂しい気持ちになるし、


デジ男はいっつも滑って駅の階段から転ぶし、


傘をさすのは面倒だし、


メイクがくずれるし、


嫌いになる理由はたくさんあるけど、



私にはそこまで悪いものでもないと思える理由もある。




私にとって大切な思い出がいくつかあるから。







私の思い出の話・・・







実は私とデジ男が初めて結ばれた日の朝が雨でした。





雨の中の朝帰り。



なんとなく気恥ずかしさもあったと思います。



だからなのか、



なぜかお互いほとんどしゃべらずに、


1つしかない彼が持つ傘に2人で入って、


特に寄り添うでもなく、なんとなく少しぎこちない感じで、


口数少なく歩いてたんだけど、



あとから彼に聞いたら、


あの日の朝は、本当に今でも忘れられないくらい幸せで、


心に強く残ってると・・・。


本当に朝早い時間だったから、


ほとんど人がいなくて、


静かな道を、2人で黙って雨の中歩いていて、


とても印象強い、忘れられない朝だったと・・・


私にとっても大切な思い出。




これが1つ目の思い出。




それとあとの二つはバカみたいな思い出なのだけど。




一つは、いつかは忘れてしまったけど、


すごく大雨が降ってた夜、


私と彼は何だか小腹が空いて、


近くのスーパーまで行くことにした。もう22時頃だったと思う。


二人で水をはじくシャカシャカしたシャンパーを着て、


どうしてあの時そんなことを思い立ったのかはわからないけど、


傘をワザと持たないで、ジャンパーのフードだけを二人してかぶって、


手をつないで、ワーッとか大声だして全速力でスーパーまで走った。


すごく大笑いしながら・笑


周りの人たちはもちろん変な目で見てたし、


振り返ってまで見てた人もいたけど、


それでも気にしなかった。


今思えば本当に恥ずかしいけど・・・・笑



それでいつも買い物に行くスーパーまで着くと、


そこまで遠い距離でもなかったのに、


もうゼェゼェ息しながら、二人で顔を見合わせてまた大笑いしてた。


スーパーのレジの人もビショビショで笑ってる


私とデジ男をチラチラ見てた。



買い物を素早く済ませて、


また私たちは全力で走って帰った。大声で笑いながら。


何があんなに可笑しくて、何であんなに走りたかったのか、


どうして傘も持たなかったのかわからないけど、


すごく楽しくて気持ちよかったのを覚えてる。


青春みたいな・・・・?


大切な思い出・笑









それともう一つ。







その日は私とデジ男が朝から用事があって


二人で出かけてた日だった。



昼頃、用事が全て済んで家に向かってたけど、



駅から少し歩いたところで、突然雨がザーッと降り始めた。


傘も持ってないし、髪はビショビショだし、家までまだ少し距離があるし、



本当に空はすごく晴れていたのに・・・。



どうしよう・・・走ろうか?と彼に声をかけると、


彼はいきなりどこから見つけて持ってきたのか・・・、


潰されたダンボールを持ってきた。


それを私と自分の頭の上にかかげて、傘代わりにした。


初めは恥ずかしくて恥ずかしくて、


「勝手に持ってきていいの?やめてよ。」とか言ってたけど、


彼が


「なんか映画みたいね~!!」なんて一人ではしゃいでるから、



私も可笑しくなって、「記念に写真でも撮ろうか?」って、



写真を撮った。




ひとつ屋根の下(笑)



その時の写真がこれだけど、なんか頭ペシャンコになってるし、

(顔がでっかい!!!・笑)


その写真みて二人で大笑いだった・笑



しばらくそのまま歩いていくと、横断歩道があって、


向こう側で信号待ちしてる人たちがたくさんいて、


その人たちが通り過ぎてく時、チラチラ見てた。


私と彼はくすくす笑いながら


恥ずかしくて下を向いて歩いた。



家に着いたとき、私は何となくそのダンボールを取っておきたくて、


捨てるのが寂しかったんだけど、でもどこに置いておくこともできないし、


彼が近くのゴミ捨て場においてきた。





今思いかえすと、本当に小さな思い出だけど、



私にとったら本当に大事な思い出。





ふとした時に、思い出して、なんだか思わず一人で微笑んでしまう、



そんな思い出ってありませんか?



私は、けっこういろいろな昔の思い出は、



記憶してるほうだと思いますが、



日々の生活とかで、普段けっこう忘れてしまってることって、



けっこうあるんですよね。





たまたま今日、前に使ってた携帯を何気なく見ていて、



その頃のメールとか、写真とかいっぱい保存されてて・・・。



懐かしいなーなんて思いながら見てたのですが、



一枚の写真にふと目がとまって・・・・



それがこの写真でした。




いっきにその写真を撮った時の記憶がよみがえって・・・




この写真を見なかったら、いつ思い出してたかな?と。






いろいろな出来事、一緒に過ごした時間の思い出は、



心の中にたくさんたくさんあります。



それを時々、思い返すこと、あります。



でもそれは全部が全部ではないんですよね。



確かに心に刻まれてる思い出。



新しい思い出が増えるたびに、隅っこの方に片付けられてしまって、



時々、思い出して取り出すこともあれば、



そのまま隅っこに、仕舞ったままの記憶もあって・・・



けれど、どの記憶も全て、



大切な思い出だし、私達にとって、かけがえのない宝物です。





きっと何か、ほんの些細なきっかけがあれば、



パッと思い出すのに、



なかなか思い出すまで、気づかない。




私はこの写真をみて、ずっと隅っこにあった思い出を、



思い出すことができました。



そしてそれは昨日のことのように、鮮明に覚えているんです。






ひとりで笑ってしまったり、ひとり幸せになったり、


そんな温かい幸せな思い出を


彼と共有できたことに、


心から幸せを感じるし、




そして今でも




私の隣で出逢った頃からの変わらぬ


優しい温かな笑顔と愛情で、



いつもそばにいてくれることに感謝です。




そしてこれからも・・・


もちろん喧嘩したり、


お互い傷つけ合ったりすることもあるけれど、



これからも一緒にいたいと、


改めて感じました。







雨の日は嫌いだけど、




雨の日は面倒なんだけど・・・、




雨の日は好きかもしれない・・・。




そんな思い出話でした。