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【南三陸からの手紙】

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先日の南三陸で頂いた手紙の話です。正確には私ではなく桃梨・上村が頂いた物ですが「私(上村)だけに宛てた物ではない」という事で、後日、私も拝見しました。と、その前に少しだけ南三陸のお話をします。


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南三陸には50以上の仮設住宅の集落があります。TV番組や有名芸能人が多数来訪しているのでご存知の方も多いと思いますが、そういった来訪はごく限られた集落のみです。それ以外、多くの仮設住宅でのイベントが少ない事は、あまり知られていないかもしれません。配られる物資や行われるイベントの数は、実は非常にムラがあり「仮設格差」というのは現在の被災地が抱える問題の一つです。これは南三陸町に限らず、各被災地で起きている問題でしょう。

私たち桃梨は、5月に志津川高校避難所に訪れて演奏したのが全ての始まりでした。その後毎月のように気仙沼や七ヶ浜等の様々な避難所、そして夏以降は仮設住宅を訪れて演奏してきましたが、登米市イオン南方仮設住宅集会所で演奏したのは、10月の事でした。登米市は南三陸の隣町で仮設住宅用地を提供し、その「イオン南方仮設住宅」では300世帯以上が生活しています。

南三陸町の隣であり、南三陸の人々が300世帯以上生活するこの仮設住宅、時は10月で震災から半年以上経っていましたが、ここで音楽イベントが行われた事は一度もありませんでした。桃梨の演奏会が初めての音楽イベントとなったのです。

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その時の詳しい経緯はここでは割愛しますが、当日はブッキングしてくれた南三陸のともちゃんや南方仮設で生活するともちゃんのご両親、そして南三陸に神戸から足繁く通っているボランティアのバレンタインチームの協力で、200人以上の住民の皆様が集まって下さり、大変盛り上がった素敵な演奏会となりました。
https://instagr.am/p/R30uE/


今回頂いたお手紙は、その時の南方での演奏会に参加して下さった女性から「上村美保子様」と宛てられ、手編みのマフラーとともに届けられました。

桃梨・上村美保子のブログにも綴られていますので御一読下さい。
「言葉にならない手編みのマフラー」
http://amba.to/xxhwz5


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その手紙は南方で桃梨に出会った事から始まり「震災の起きた年は終わり、次の年を迎えたけれど、自分たちにとって終わりはまだまだ先の事」という内容が綴られていました。この事は本当にその通りで、被災地の復興に膨大な時間がかかっている事、想像以上に復興が進んでいない事を我々はよく認識しなくてはなりません。

手紙はこのように続きました。
「私は津波で長男を亡くし 何もかもなくなって前途を苦しみました」
「全国のボランティアの方々、支援の大きな力を借り、皆様と出会える事が出来 生きて行く大きな力をもらいました」

この手紙に限らず、これまでに数多の悲劇を耳にしてきました。しかしこの手紙を読んだ瞬間、この文章だけでなく、手紙全体から伝わる思い、筆跡・筆圧・文体・誤字・脱字・書き直しも含め、全てが生々しく私の感情を揺さぶり、思わず天を仰ぎました。


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震災後、五月に被災地を訪れてから今までに、とても沢山の事を見てきました、聞いてきました。この八ヶ月間に本当に多くの事を感じてきましたが、ここでその全てが一気に降り注いできました。私は溢れ出る感情を抑え切れなくなり、一人号泣しました。そして思ったのです。

「私は本当に何かの役に立っているんだろうか?私たちのやっている事は、本当に誰かの為になっているんだろうか?」

嗚咽しながら自問自答を繰り返しましたが、答えは出ませんでした。

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ひとしきり泣いた後に考えました。結局何が正解だったかなんて、過ぎてみなければ分からないじゃないか。そして分かった時にはもう遅いじゃないか。ならば、善かれと思う事を、独りよがりにならずに、じっくりと続けていくしかない。

時は流れ、季節は移り変わり、人々の状況は刻一刻と変化していく。それは何も被災地に限った事ではないけれど、その流動的な状況を感じていきたいからこそ、毎月被災地にも足を運んでいる訳で。

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少なくとも、自分の演奏を喜んでくれる人がいるならば、何処へでも、何度でも行こうじゃないか。そしてそこで見聞した事を、他の土地にも伝えて行こうじゃないか。それが「旅芸人」にできる事。そうやって果てしない音楽の旅は続いて行くのです。




そんな訳で、週明け13日には再び南三陸町で演奏します。南方はまだです。もうちょっと待っててね。やがて訪れる春の息吹と共に、演奏で花を咲かせに行きますから。それは東北に限らず、日本中、世界中、何処へでも、何度でも。。。


(JIGEN)



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桃梨@渋谷 花魁

Bassist・JIGEN の音楽的メンテナンス日記!?

渋谷の花魁というお店に初登場☆
本日は桃梨にて、イベント出演です!

店の名前に因んで「おいらん」というイベント、我々が先ずやるべき曲は…やはりアノ曲??☆

共演は、初顔合わせの山本久土さんと、仏ツアーでの戦友・日比谷カタンさん。

久土さんは、物凄い熱量ですっかり見入ってしまいました。本当に素晴らしい。やはり音楽はエネルギーです!

カタンさんは、相変わらずの超絶っぷり…というか、更に凄まじき素晴らしさで圧巻!!観ていて本当に気持ちが良いというか、何とも爽快な気持ちになりまっす。演奏者魂が燃え上がります。そういう意味でも、カタンさんとは定期的に会いたいものですわ☆

桃梨はモチのロンで「お蝶さん」を披露♪素敵な店の雰囲気と融け合い、良き一夜となりました☆


(JIGEN)

ジンタらムータ@東京経済大学

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東京経済大学の六号館地下のスタジオにて、学生に向けたワークショップが行われました。

「身体表現ワークショップ」という講座で、ジンタらムータでの参加です。

勿論演奏もしましたが、大熊さんや粉川教授のはからいで、避難所での演奏や被災地の様子も学生達に話す事ができました。

話を聞いてくれた学生から「これから原発や被災地の事をもっと考えます」という声も聞く事ができて嬉しかったです。大変良い機会にでした。

ありがとうございます。


(JIGEN)