ユノside

俺は、今年もまた写真館に来ていた。

『やぁ、今年もきたね。』

『こんにちは。』

『今日が、誕生日なんだろ?いくつになったんだい?』

『18歳になります。』

『そうか、そうか。おめでとう。じゃあ、いくよ。せーの。』

【パシャ】

三ヶ月後の手術で俺が死んだらこれが遺影のなる…。
だから、最高の笑顔でピースサインをしてやった。

写真を撮り終えて俺は学校にジェジュンを迎えに行った。
弓道部に行くと真剣統一して、丁度弓を放っているところだった。

子供の頃、俺は二十歳までもたないと言われていた。
手術をしても2年ももたないかもしれないと言われた。

それでも、それならばあと2年。
全力でジェジュンを愛しぬこうと心に誓う。

『ジェジュン、迎えにきたよ。』

◆○◆○◆○◆○◆○

『準備できた?』って、看護婦さんがやってくる。

この国では、正式に同性同士の結婚はできないから式は病院で行われることになった。

『あっ、はい。できました。ジェジュンは?』っていったら、『ジャーン!』って、真っ白なタキシードに身を包んだジェジュン。
なんか、タキシードよりも花嫁衣装を着せたい複雑な気分になったけどこのことは黙っておこう。

『そろそろ、みんなに声かけますね。』って、看護師さんに言われたらどんどんお腹が痛くなってきた。

『ジェジュ~ン。俺、緊張してお腹が痛くなってきた(-。-;』

『えぇ?なに言ってるんだろ。ユノ、しっかりしろよ!』

『ジェジュン。多分、俺本気で泣くと思う…。』

『ねっ、僕の旦那様。しっかりしろよ。』ジェジュンは、そう言って優しく俺のおでこと自分のおでこをくっつけて優しく俺のことを包み込んでくれる。
『ありがとう、俺の奥さん。』

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『ふたりは、皆さんに永遠の愛を誓います。それでは、おふたり入場です。』

ふたりが、登場した瞬間一斉に『うわぁ~。』と言う声があがった。
誰がなんと言っても、素敵でかっこよくてお似合いのカップルに一同が歓声をあげた。

『やばい、ふたりとも輝いて見える。』

バージンロードを歩くふたり。

『ふたりで決めた結婚だから、ふたりで歩くことに決めたんだって。』って、誰かの声が聞こえる。

結婚が全てだとは思わない。
これは、挑戦だ。
運命に立ち向かう祈り…。

『誓いの言葉。わたくしチョン・ユンホは、なるべく長生きするように決意・努力し、ムチャをしがちなジェジュンを時にたしなめ、時に助け、時に誰よりも彼の一番の味方となり愛しぬくことを誓います。』

ジェジュンが、綺麗な涙を流して言葉に詰まってる。
優しく、君の番だよ。って、ジェジュンの腰に手をまわしてポンポンした。

『わたくし、キム・ジェジュンはなるべく短気を直し、遠慮し謙遜しがちなユノを時に励まし、時に怒り、誰よりも生きる希望となり、どんな時もけっして諦めず、支えぬき、愛し続けることを誓います。』ジェジュンは、泣きながらも最後まで自分の気持ちを正直に話してくれた。

『僕たちの結婚を認めてくれた父さんたち、本当にありがとう。その信頼に答えられるように、これからふたりで頑張っていきます。そして、僕らの結婚に反対してくれた母さんたち。ありがとう。憎まれ役をかってでてくれるほど僕らのことを心配して一番に愛してくれているとわかっています。』

今日の、タキシードは実はジェジュンのお母さんが用意したもの。
そして、ジェジュンのことを大っ嫌いだと言った母さんが指輪を準備してくれた。

ふたりとも、ブツブツと文句をいいながら今日のためにできる限りのことをしてくれたんだ。

『俺たち頑張るから!絶対に幸せになるから!』

『この結婚に異議があるものは申し立てよ!さもなければ、永遠に沈黙せよ。』

そして、僕らは誓いのキスをした。



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