日本人レイの日常

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いつまで経っても箱

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「ヌパーンとケサランパサランの夢」


第1章

「冬、出会い」


 小腹が減ったなぁと富士もりそばを3杯食べたその帰り、

ヌパーンの人は、ふわふわとまっしろいものが空から降りてくるのを見た。


「雪、、にしては大きいし、なんだろう、毛玉かな、、、?」


手のひらに着地したふわふわのまっしろいものは、むくむくまあるく膨らんだかと思うと、ブルルッと身震いをして


「指紋って近くで見るとキモいな」


と言った。

 2人の出会いは冬の始まり。

ヌパーンの人はまっしろい毛玉に「フワフワノカマタリ」という名前を付けた。


 ヌパーンの人はバッキバキに割れてるスマートフォンを駆使して、フワフワノカマタリについて調べたのだが、バッキバキに割れている画面が指に刺さって痛いからと上からガムテープを貼ったら、画面がほとんど見えなくなってしまいなにが書いてあるのかわからなくなった。


というか、目の前にいるのだから本人に聞けばいいだろうと思い直接聞くことにした。


「なんで?なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなーんなーんなんでなーんなんでなーんなんでなーん???」


最初は答えるのを渋っていたフワフワノカマタリも、とってもしつこくしたらなんとか質問に答えてくれた。

 フワフワノカマタリは、ケサランパサランという幸せを呼ぶ妖精と呼ばれているらしい。


「なにそれ!!!めっちゃすごい!!!

フゥウウウー!!!!」


と煽てると、


「イヤァ、ぼくはただの埃みたいなもんですよ~ あ、ホコリだけにみんなの誇りとかァ?」


調子に乗った。


案外扱い易いフワフワノカマタリとヌパーンの人はすぐに仲良くなった。

喧嘩したときはだいたい、フワフワの毛の中に手を突っ込んでやると指紋をとてもキモがって静かになるのだった。



続く