すごーく面白い!
漫画大賞にもノミネートされていた作品で
大賞こそ受賞しませんでしたが
個人的には、大賞の「銀の匙」と同レベルかそれ以上ではないかと思っております。
ここからネタバレになりますのでお気を付けください。
図書館の主 1~3巻
舞台はある公園に建つある児童図書館。
ある日その図書館の存在に気づいたサラリーマンの宮本は
ふと立ち寄ってみる。
そこには児童向けの本や絵本が並んでおり
どう考えても自分が来るような場所ではない・・・
と考えていたが
その図書館の司書、御子柴に、ある本を手渡される。
「お前が本を選ぶんじゃない、本がお前を選ぶんだ」
御子柴のその言葉に心打たれ
宮本は図書館の常連となるのだった。
児童向けの本といっても
大人が読んではいけないわけではない。
むしろ、斜め上の視点から世界を見てしまう習慣のついてしまった大人には
こういう新鮮な純粋な書物が必要なときもある。
そういったメッセージが込められた作品だと思います。
そのほか、御子柴の同僚の司書2人や
図書館に足を運ぶ子どもの父母など
様々な人々が主人公となり話が進んでいきます。
1冊の本に隠された、1人のエピソード。
この漫画にはたくさんの人のエピソードが詰まっています。
その人と自分が重なって見える人も少なからずいるのではないでしょうか。
感心するのは、作者がたくさんの本を知っているということ。
この漫画を描くためにも読んでいるかもしれませんが
そのためだけに読んだだけの知識量ではないと思います。
いろんな作品を取り上げてくれるので
そのうち読んでみたいなーと思っています。
この漫画、絵もキレイです!
特にデフォルメしたキャラクターがかわいいですね!
これは私の好みの問題なんですけど、
標準の線が太めなのがすごく気に入ってます。
飾らない登場人物たちの等身大な姿が、とても印象的です。
忙しい毎日を送る大人たちに
是非オススメしたい1冊です。