DT16-105

自分はあまりズームレンズを持っていない。
特に普及版・廉価版のズームレンズは持っていても使用する機会がほとんどないので、購入することはあまりなかった。

このDT16-105も最初は購入するつもりはあまりなかったのだが、先に発売されたVS16-80ZAに通じるレンズの素性が良さそうなことが気になって、α700のレンズキットを購入した。

このクラスのレンズとしてはデザインが良いせいか、チープさもあまり感じさせない。ズーミングで鏡筒が伸びても意外としっかりとしている。これはVS16-80ZAと部品の共有化を図ってコストダウンを上手くしたせいかもしれない。

画質面では、デジタルで使用するミノルタ系のレンズにしてはシャープで解像度が高く仕上がっていて驚いた。非球面レンズやEDガラスを使用しているが歪曲収差はかなり大きい。しかし、その分広角側の画角と高い中心解像度を得ているのではないかと思っている。絞り開放から画質はそこそこ高く、絞っても大きく向上しない印象だ。むしろ絞りすぎると画質低下を招きそうである。
個人的にこのレンズはF4~F8の間、多くはF5.6で使用することが多い。明るさと歪曲を気にしなければこれでそこそこの撮影はできる印象だ。

個人的にこのレンズの価値は16mmの広角側にあると思っている。標準ズームでこれだけのワイド側があるのは、非常に便利である。ボケを生かした撮影はしにくいが、逆にほとんど絞り込まずにほど良い被写界深度を得ることができる。

VS24-70を持っていても、DT16-105の広角側は便利なので記録の撮影にはよく使っているレンズだ。