『勝手にふるえてろ』は
綿矢りさ氏が2010年に発表した小説。
私は、読み終わって「よかった」と思った本は、そのまま友人に手渡し、読むようにすすめたりしている。
この本は…よろこばれなかった
『芥川賞作家が好きなのね?』
『イタイひとを支持してるね』
と言われた
※この友人は、私が、柳美里の「石に泳ぐ魚事件」についてブログに書いていたときも、たしかそう言った。
そう、綿矢りさ、柳美里、ふたりとも芥川賞受賞作家。
綿矢さんは、史上最年少の受賞者である。
「勝手にふるえてろ」は一人称小説。
OLの主人公は、たしかに「イタイひと」かも。
彼女は高齢処女のクセに会社を休むために偽装妊娠を企てる∑(゚Д゚)
「社会人のつく嘘じゃない。倫理的にも最悪」と彼氏は激怒。
嘘までついて会社を休もうとした理由は
12年間片思いしていた元同級生にふられたから。
この元同級生と、今の彼に心のなかで二股をかけていた主人公。
脳内三角関係が崩れ、彼女は「永遠の王子」だったはずの元同級生をあきらめることを決意。
その決意表明が、小説のタイトル『勝手にふるえてろ』。
元同級生の魅力は「怯え」。人の視線に敏感で、怯えがセクシーな彼が大好きだったのだが…
もう、彼なんか、勝手にふるえてろ!という話だ。
「なんて、薄い話なの」と友人は不満そうに本を返してきた。
いや(;^_^A イタイ話を一気に読ませるところが、作家の才能だと、私は思うんだけど。
言葉というものは、発信するひとの感性で、こんなにも色合いがちがうものか。
綿矢さんは感性の作家。
そして外見もきれいな人だったなー
「りさ」という名は、美人の名前だ。
(断言するが、私が知ってる世界では100%そう)
アメーバの友達にも「りさ」という美女がいたんだけど
(あ、今も健在だけど)
わけあって、りさちゃんとは直にお話しできなくなった
綿矢りさ&アメ友のりさ
ふたりとも「自分ツッコミ」として「勝手にふるえてろ」と言える人ではないかなと思ってる。
『自分』って自分のものじゃないんだよ
魂レベルでいうと
『自分』はいちばん近くにいる『他人』なんだ
怯えてふるえる心は、わたしの心だけど、わたしの所有ではない
『勝手にふるえてろ』は、怯える心をゆるすおまじない。