http://news.tbs.co.jp/newsi_sp/shinsai2011/tbs_newseye4830152.html
県外の仮設住宅に大量の空室
被災地では、いまだに大勢の人が避難所での生活を余儀なくされている一方、自治体が急ピッチで整備した仮設住宅の中には大量の空室を抱えているところも出ています。こうした実態の背景を取材しました。
岩手県一関市の中学校跡地にある仮設住宅。今月から入居が始まっていますが、大変多くの空室があります。ここには全部で228戸が建設されましたが、現時点で入居が決まっているのは52戸に過ぎません。夜になっても仮設住宅には数えるほどしか明かりが灯りません。
ここは、宮城県気仙沼市が、市内に用地を確保できないとして、車で30分ほどの距離にある一関市内に建設した、いわゆる「県外仮設住宅」です。電車は1時間に1本しかないものの、JRの駅も徒歩圏内にあるほか、スーパーなど生活に必要な施設も一応は揃っています。しかし、避難所などで話を聞くと、隣町とはいえ、県外へ移ること自体に強い抵抗感を示す人が多くいます。
「なんで、今まで町にいたのに(県外に)行かなきゃならないの。いろんな意味で不便だろうし」(避難所生活の人)
「職を持っている人は全部、気仙沼の職なんだ。気仙沼中心でないと考えられない」(男性)
一方で、仮設住宅で生活を始めた人たちからは「ぜいたくは言っていられない」という声も聞かれます。
「冷静になってみた場合には、気仙沼から離れたくないとかじゃないと思うんだよね」
「抵抗は別になかったね、あきらめ早い方だから」(仮設住宅の住民)
気仙沼市は、入居を促すためとして1世帯につき2~3万円の商品券を配布する案を打ち出しましたが、議会の反対で撤回した経緯もあります。大量の空室の背景には、こうした場当たり的なやり方に対する被災者の不信感もあります。
市内には、いまだ避難所で300人以上が生活する一方、県外の仮設住宅には大量の空室があるという矛盾した状況です。今後も入居を進めていくための一層の努力が求められます。(19日11:43)
県外の仮設住宅に大量の空室
被災地では、いまだに大勢の人が避難所での生活を余儀なくされている一方、自治体が急ピッチで整備した仮設住宅の中には大量の空室を抱えているところも出ています。こうした実態の背景を取材しました。
岩手県一関市の中学校跡地にある仮設住宅。今月から入居が始まっていますが、大変多くの空室があります。ここには全部で228戸が建設されましたが、現時点で入居が決まっているのは52戸に過ぎません。夜になっても仮設住宅には数えるほどしか明かりが灯りません。
ここは、宮城県気仙沼市が、市内に用地を確保できないとして、車で30分ほどの距離にある一関市内に建設した、いわゆる「県外仮設住宅」です。電車は1時間に1本しかないものの、JRの駅も徒歩圏内にあるほか、スーパーなど生活に必要な施設も一応は揃っています。しかし、避難所などで話を聞くと、隣町とはいえ、県外へ移ること自体に強い抵抗感を示す人が多くいます。
「なんで、今まで町にいたのに(県外に)行かなきゃならないの。いろんな意味で不便だろうし」(避難所生活の人)
「職を持っている人は全部、気仙沼の職なんだ。気仙沼中心でないと考えられない」(男性)
一方で、仮設住宅で生活を始めた人たちからは「ぜいたくは言っていられない」という声も聞かれます。
「冷静になってみた場合には、気仙沼から離れたくないとかじゃないと思うんだよね」
「抵抗は別になかったね、あきらめ早い方だから」(仮設住宅の住民)
気仙沼市は、入居を促すためとして1世帯につき2~3万円の商品券を配布する案を打ち出しましたが、議会の反対で撤回した経緯もあります。大量の空室の背景には、こうした場当たり的なやり方に対する被災者の不信感もあります。
市内には、いまだ避難所で300人以上が生活する一方、県外の仮設住宅には大量の空室があるという矛盾した状況です。今後も入居を進めていくための一層の努力が求められます。(19日11:43)