出世や内助の功で当ブログにいらっしゃる方も多いので、
今回は自論を振りかざしたい(笑)と思います。
例えばあなたにご子息がおられて、
野球やサッカーなどのチームスポーツをしているとします。
本人は頑張っているものの、なかなかスタメン、レギュラーにはなれない。
親であるあなたは
練習日には欠かさず出向き、役員を引き受け、
ひたむきにボランティアをしています。その目的はもちろん
「親が努力をすることで監督やコーチに
自分の子を目にとめてもらいたい=我が子のスタメン、レギュラー入り」です。
あなたの熱意に心打たれた指導者はとうとうご子息にチャンスを与え、
試合に出ます。でも、親ができるのはここまで。
本人の実力が伴わなければ次に続かないのは容易にご理解頂けますでしょう。
内助の功もこれと同じですよね。
本人が実力十分であるのにチャンスが巡って来ない、
一度目に止めてもらえればわかる!という場合には有効でしょう。
つまり内助の功とは
「元々人より抜きん出て仕事の出来る夫」に対して
なされるものであって、
仕事の出来ない夫を妻が育て上げて出世させることではありません。
子どもなら体力作りにつきあったり栄養面などの食事に気を使うなど
できますが、夫の仕事の能力を上げる事はできません。
出世する人の条件として、よく
目下の人や清掃の人にも礼儀正しい、なんてありますが、あれは
「出世する人は人物としても立派であって欲しい」という
我々下々の願望です。
あなたの夫の出世や昇進の決定権を目下の人や
清掃の人が持っているはずがありません。
たまたま人物として立派な方、あるいは仕事を通して
人格の磨かれた方が結果として多く出世しただけでしょう。
その証拠に横柄で役に立たない上司なんていくらでもいます。
それでいいから出世して欲しいと思うのが
妻の本音かもしれませんが、
ああいうのは戦後から発展途上した時代の産物ではないでしょうか。
昔と違ってもうポストも絞られて数がありません。
子どもの場合ならチームを視察に行って足りない所を分析し、
狙いを定めて練習させることもできます。
でも一番大切なのは
本人がレギュラーになりたいと本気で思っているかどうか。
単にその競技が好きだとか、チームに友達がいるから、だけで
血のにじむ努力してまでレギュラーになりたいとは
思っていない場合が多い。なりたい子は自分でやっています。
これは夫の場合もそうです。
ど真ん中でバリバリ働きたい人よりも、
遠心力で楽に暮らしたいと思っている人の方が多いです。
大企業に入って「あー良かったこれで安心。」と思う人が8割。
「さあデカい仕事をするぞ!」と思うのが2割。
あなたの夫は8割ではないでしょうか。
そして2割の中にも8割みたいのが結構いるんです。
そしてその2割…を繰り返していくと、もうわかりますよね。
能力が高くてもベクトルの方向がずれている、
もったいない人も結構いるんです。
頑張る所はそこじゃないでしょ、的な。
そういう人が目下に「内助の功」を強要したり
「学閥」を語り出します(笑)。
出世できなかったのは自分だけのせいじゃない、と
信じたい人達です。
そういう人の話を鵜呑みにしてはいけません。
その人にとっては真実ですが、
あなたの人生で同じ事を再生する必要はないのです。
実力十分、いつもイイ所まで行くんだけど王手を指せない、
その勇気がない負け癖がついているような人もいます。
これは有名な政治家でもいますよね。
実は出世する人は新入社員、
いえ、採用の時点で決まっているのでしょう。
課長は同期の殆どがなれますが、社長になるのは数年に1人。
そういう方は別格に育てられており、
会社側にとって本命中の本命なのだろうと想像できます。
ある方は社費留学も海外赴任も経験のない方ですが、
この方の場合、ヘタに外に出して転職されたくない、という
会社側の意向が明らかに伺えます。
ある方は外資系企業でしたが、社長候補は必ず
某国にある会社所有のビジネススクールに留学させられました。
そこには世界中から兄弟会社の社長候補が来て
人脈づくり及び交流を深めておくそうです。
つまり、
誰が出世する(させる)かは、我々下々の手の及ぶところにはなく、
仕事の善し悪しだけで決まらないこともご理解頂けるのではないかと
思います。
ただ、これらの方々はおそらく「平時の社長」候補で
あなたの夫がずば抜けて優秀であれば
「有事の社長」になれる可能性はあります。
しかし、問題山積のため、とてもじゃないけど
なり手がいない、危機的な時です。
今日、一般的に言われている「内助の功」というのが
「やればできる」的な、実に無責任なかけ声だと
おわかり頂けたのではないかと思います。
成功した夫が言う場合の「内助の功」の多くも
謙虚から来ているように思えますが
あれは単に他の人から無駄にやっかまれないよう、
矛先をそらせる知恵だと思います。
もし本当に妻のおかげと感謝をしているならば、
他人にではなく、本人に日頃から伝えているはずです。
そういう妻は「内助の功」にはこだわりがないでしょうね。
そんな訳で、
あなたのことをよく知りもしない人の戯言だとか
あるいは存在し得ない「内助の功」に、
どうか心を痛めないで頂きたいと思います。