幼少の頃から、お香や匂袋が好きでクンクンと嗅いでは一人悦に入っていた。

丁度思春期に入ろうとした頃、シャワーコロンが流行り皆こぞってつけていたが、どうも馴染めなかった。

が、母が土産で貰ったけどクサイと言って鏡台の隅に置いてあった、水戸黄門の印籠の様な形の瓶から、素晴らしく素敵で一発で心奪われた。十代前半では、とても似合わない香りと解っていながらもこのミステリアスな香りの虜になった。



【YVES・SAINTLAURENT】 Opium
「阿片」という一生お目にかかる事はない花で、ショッキングなネーミング。エキゾチックなオリエンタル・スパイシー・ノートのフレグランス。





* * * * *

中国での貿易を拡大するため、イギリスがインドで栽培したアヘンを、中国の官僚達の間で流行らせ、それがもとで起きた戦争。中国側が負け、99年間香港はイギリス領へ。

この「99」、中国では100が永遠的な永さを意味する。とか、イギリスでは99が永遠を意味する。という説があるらしい。

* * * * *

香りは五感の中で1番、記憶に効く。と、さまざまな研究結果が報告されているらしい。

私はオリエンタルな香をきくたびに、ミステリアスな旅に招待される。


が、結構私の周囲では不評なのよね…この香りほろり



気の向くままに、音を紡ぐ蝶々