大切なものほど、すぐに手からこぼれていなくなる。
だからちゃんと離さないよーにしなくちゃ、こぼれるのも気づかずに、忘れて。後で、もっと大切にしたらよかった、って思うんだ。
口からは簡単に言葉が出るから、それが真実か嘘かなんて、自分でも、もちろん他人にもわからない。
全部、わたしたち次第。
文章なんて、本当に伝えたいことの半分も伝わらない。
本当のことは、しっかり見つめあって言葉を交わすことで、信じられるかもしれない、期待していいかもしれない、そんな風に感じるものだと思うから。少しでもそう思えたら、それだけで、十分かもしれない。
大切なものの、本当の大切さが、まだ見えないうちは、その存在が儚くて、すぐに消えちゃいそうで、怖くなる。
違う。大切が、私を離してしまうかもしれないの怖さかな。
失くなってしまう淋しさは、もうたくさん感じたはずなのに、生きるのは、淋しいことの方が、淋しくないことより勝ってて、だからまた。淋しくなる。
優しく包み込むこともできなければ、気が利く言葉ひとつだって、それが綺麗事に思えて、喉から出てこなくなる。
だから、ちゃんとみんなにわかるように動く。ちゃんと届いて伝えられるように走る。
大切なものの1番近くで、大切をこぼれないように、ぎゅっとして守ってあげなきゃね。
