働き方をもう一度考える

 

 

デジタルがどんどん進化をして、

 

行き着くところまで 

 

行き着いてしまったら、

 

どこかでアナログへの揺り戻しが

 

起きるんじゃないかと

 

最近感じ始めている。 

 

今どきの女子高生は、

 

大切な話はLINEではしない

 

という話を聞いた。 

 

LINEだと残ってしまうので、

 

画面を撮影されて

 

ばら撒かれたら大変だから、 

 

重要な話は会って直接するという。 

 

今、

 

アーティストのオーディションにも

 

人工知能が使えないか、

 

ということも考えている。

 

エイベックスのアーティストの

 

顔写真を学習させると、 

 

顔の骨格を解析して、

 

「エイベックス黄金比」 

 

みたいなものが抽出できる。

 

それでルックスを判定する。

 

個人のフェイスブックに「いいね」

 

がたくさんつけられているかどうか

 

SNSのフォロワー数が 

 

急激に増えているかなど、

 

周囲の人がどう見ているのかという

 

他薦の度合いも測定でき、

 

人気者になる要素があるのか判定できる

 

そんな仕組みだ。

 

でも、どんな性格の人なのか、 

 

どんなことを考えているかまでは、

 

人工知能にはわからない。

 

プロデューサーが直接会って、

 

膝詰めで話をしていかないと、

 

アーティストを

 

育てていくことはできない。

 

何度会っても「初めまして」

 

みたいなそっけない感じでは、

 

アーティストの隠れた才能を

 

引き出すことはできない。

 

最後の最後は、

 

生身の人間の感覚じゃなければ

 

わからないことがある。

 

僕らの仕事にとっては、

 

この「生身の感覚」こそが

 

いちばん重要だったりする。

      

 

会社も同じ。

 

エイベックスも在宅勤務、 

 

フリーアドレス、ペーパレス、

 

そしてSlackのような社内SNS

 

を取り入れていくけど、

 

デジタルな働き方が進むほど、

 

かえって生身のコミュニケーションが 

 

大切になってくる。

 

フリーアドレスというのは、

 

最終的にはどこで仕事してもいい

 

という働き方になる可能性

 

があるということ。

 

自宅にいてもいいし

 

山手線に乗ってぐるぐる回りながら

 

仕事をしてもいい。

 

でもだからと言って生身の

 

コミュニケーションをなくしてもいい 

 

というわけじゃない。

 

働き方や場所が変わっても、

 

根底にあるのは人と人の「生身の感覚」。 

 

その瞬間、

 

その表情などからにじみ出る情報を 

 

ないがしろにすると

 

いい仕事はできない。

 

 

この続きは、、GOETHE6月号にて