ボイジャータロットリーダー*ましろきょうこです
今日のカードから、もけもけの森のショートストーリーをお届けします。
よろしければ、しばしおつき合いください
(しかし文章ってむずかしいね!)今日のカードはこちら!
『クリスタル9 狭さ』
クリスタルは思考のカード。伝統的なタロットでのソードにあたります。
狭い考え方/深い考え方
集中できない/集中しすぎ
考えすぎ
集中できる環境をつくる
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ここはもけもけの森の魔法気象庁。
今はまだ夜が明ける前。
空が暗くて、ちょっと肌寒い時間。
魔法気象庁の倉庫の中に、ずらりと並ぶクリスタルのロケット。
白くてもわもわな雲を閉じこめたもの、
涼しげで水がさわやかな風がそよいでいるもの、
冷たくてカチコチに凍っているもの…
その中の一つ、真っ赤で燃えるように熱いロケットの周りで、
新米の魔法使いたちが一心にとなえるは、お天気の呪文。
新米たちのとなりでは、教育監の魔法使いが大きな声で檄を飛ばしています。
「集中せよ!」
「集中せねば、ロケットは飛べんのだ!」
怒ったように見えて、実はちょっと焦っている教育監。
夜明けを告げる鐘が鳴るまでに、ロケットを打ち上げて合図をしないと!
そうでなければ、朝はやってこない。
あと時計の針がチクタク三つ分、夜明けの鐘は四つ鳴る。
しかも雨降りの日には雨のクリスタル、曇りの日には雲のクリスタルを、と
その日の天気予報に合わせて、正しいロケットを打ち上げなければいけません。
今日の天気予報は、灼熱太陽。
この真っ赤なクリスタルを打ち上げなければ、空は真っ暗なまま。
でも新米魔女の一人、ロッテは集中したくてもできません。
目の前のロケットはおそろしく熱くて、喉はカラカラ、
おまけにクリスタルから吹きだす火の粉が、魔法書の端っこを焦がしそうになっているのです。
火の粉を払いながら、ロッテはイライラ、もううんざり。
「昨日も灼熱太陽の日だったし、もう飽きちゃった。今日はざぶざぶ雨の日ではいけないの?」
ぶつぶつつぶやきながらでは、呪文はつっかえ、杖もふりわすれ。
真っ赤なロケットは、いつまでたっても飛び出せません。
さて、あなたなら、
もっと集中せよと、ロッテに注意する?
それとも、
ロッテの意見を取り入れて、ざぶざぶ雨の一日に変えてみる?
今日もHAPPYな1日をお過ごしください