今日はちょっと ”おしかり” モードですむっ


先日、「IT業界は学生に不人気?」 のブログで小野和俊さんの

 大手メディアによるIT業界ネガティブキャンペーン  をご紹介しました。


かなり反響があったようで、@ITの記者さんが反論されていました。

   「もうIT業界とか言えない」


メディアの役目として、業界の悪しき慣習や問題点などを指摘するのは当然です。

でも、批判で終わっていては、ただのクレーマーですね。


業界をよく知っているからこそ


  改善の糸口はないのか? 

  大手SIの○○さんも、やはりこう仰っている

  こんな風に頑張っている会社もあった!


など、問題の本質にせまるべく、取材を丁寧に重ね、業界へ向けて

解決の道筋を問いかけていく

というのが、本来のメディアとしてのお仕事ではないでしょうか?


どの業界でも、ちょっと業界に身を置けば問題点はわかります。

それをどう解決するか考えるのが、知恵ある人間の努めでしょう。


例えば、会議でもネガティブなことばかり言う人は疎んじられます。

私も好きではありません。

  モチベーションがそがれるから。

  そこに進歩がみられないから。


私が、件の記事に抵抗を感じたのは


  ほとんど仕事の中身を知り得ない、また仕事をしたこともなく

  判断基準をまだ自分の中に持たない学生さん、そして

  未来ある学生さんに対して、正確に業界を知らせる精一杯の努力なしに

  ネガティブキャンペーンを先行させている


と感じたからです。


あの中には、プログラマーの大いなる才能をもった学生さんがいたかもしれない。

将来、物流システムの改善に、社会的意義を感じる人材がいたかもしれない。


メディアとして、業界の意識を正す行為と、学生さんに向けてのメッセージは

異なるものです。

問題点を隠ぺいしろ、ということではありません。

事実を誤解のないように伝えて欲しいだけです。


伊藤忠会長の丹羽さんの 「10年は徹底的に勉強するものだ」との発言。

誤解を恐れず言いますが、記事を読んだ学生さんの会話が聞こえてきそうです。


   どうやらさー

   IT業界って「10年は泥のように働け」って言われるらしいよー

   冗談じゃないよねー


・・・・みたいな記事に読めます。違いますかね?


人材育成についての良書も執筆しておられる丹羽氏に対しても失礼です。


@IT記者さんの反論では

   「IT業界というのは幅広く、もはや”業界”としてくくれない」

と仰っておられますが、先の小野氏のブログの主旨に応えるものではないですし

Excuseなのか、主張なのか、よく理解できないな・・・というのが感想です。


フォローのつもりだったのか、かえって逆効果だったように思います。

信念があれば、文章に表れるはず。どんな信念があっての記事だったのでしょう?


あれこれ言ってしまいましたが

何よりも!


   可能性ある若者の意欲をそぐようなことがあってはならない


と声を大にして言いたいです。