寒の糸 ~寒仕込みの糸~ | 日本の音づくり~from滋賀 木之本 「和楽器の糸作ってます!」 

寒の糸 ~寒仕込みの糸~

だいぶ寒くなってきましたね。この連休は天気も大荒れで滋賀県木之本町にも雪が積もりました。昨シーズンのことを思うと今年の雪は全然ましで、なんとか暮らしております。


冬の奥琵琶湖

しかしながらこの滋賀の北部、湖北地方というのは関西では屈指の豪雪地帯で、昭和56年(当時小学校一年生?)の大雪では子供ながらに屋根のひさしに手の届くほど降り積もり、本当に大変な目をしたものです。2階から出入りしていたところも多いのではなかったかなと思います。


そんな厳しい冬を経験するところで和楽器糸づくりをしているわけですが、現在は初荷(新年初めての出荷)に追われております。ご注文いただいた皆様誠にありがとうございます!この1月、2月などは少し製造量が多くなるのですが、その理由として「寒の糸をください」というご注文を頂くことがあるのです。


寒(かん)の糸=寒仕込みの糸・・・これは気温が低く、水が冷たい時期につくる楽器糸はしっかりしていて良いという古くからの評判からこう呼ばれるようになりました。寒仕込みというとお酒つくりや醤油つくりなどとも同じですね。


私共としては年間を通じて同じ商品を同じ品質でお届けしているつもりなのですが・・・プロの演奏家の皆さんには何か違いを感じていらっしゃるのでしょうか。音の世界というのは本当に奥が深いものですね。。。