映画のお話し
さて、みんなも一緒に考えていただきたい。
ビデオ2本を再生したところ
『このビデオは販売を目的とし、レンタルやダビングは禁止うんぬん…』
と画面に写るこのビデオを借りた行きつけのこじんまりとしたビデオ屋は、
スーパーのお惣菜コーナーですでに190円なのに100円引きのシール
が張られた牡蠣フライと同じく怪しさを感じずにはいられない。
ちなみに借りた作品は『父、帰る』と『魅惑のセールスレディ』である。
ゴホンッ。
後者は先生と話すとして、ここでは『父、帰る』を。
ちなみにこんな下りでたくさん行を使いスマン、悪い。
父は12年ぶりに家に帰ってきた。
何をしていたかは分からないし離婚したのかは分からないがダンディな父親だなぁと思っていると1時間が経過していた。
この作品は多くを語らないし説明しない。
無論、文字という形にはせずに、という意味で映像と表情で語ってくれる。
父が語ること示すこと表すもの怒ること…親子とは…とシュールながらに感じさせてくれる作品です。
さて、もう太陽がお顔を出し始めたので私は『魅惑のセールスレディ』を鑑賞して寝ることにします。
ぜひぜひ『乳、帰る』アッ、でなく『父、帰る』を薦めます。ドゥー!
ホールドオンミー
食べたくもない塩っ辛いピーナッツを喉につまらせ、
飲みたくもない焼酎で胃に流し込みながら
居心地の悪いこの場をなんとか過ごそうとした。
私の家系はエリートが家計でやたら高学歴、高収入な人達が多く、
イトコの新年の集まりといえど
半分ニートみたいな風貌、生活をしている私に厳しい言葉が浴びせられる。
『ハハッ…。』
っと苦笑いでこの場を切り抜けようとしていたのだが、
水と焼酎が1:9の割合の飲み物を飲んだせいで気分も悪い。
義祖父は戦争を経験し、非常に厳しい御方。
『その髪切ってやる』
と3回も脅されたりもした。
『お年玉をもらってとっとと帰りたい』
と願っている私をよそに、会場は私の知らない昔話に花が咲き盛り上がる。
波々と注がれた焼酎をチビチビ飲みながら時間が過ぎるのを待ち、
やっと終わったと思ったら母が
『お年玉は預かる』宣言。
何もいいことなどなかった一日だったが、
今日だけは、
今日だけはそっと、
私を静かに寝かせてあげようと思う。