結局2月を待たずに新しいルームメートが2人決まってしまった。ウディネーゼとポルデノネーゼ(州内の人)だから、そう毎日家にいるわけではないらしい。それはつまりこれからも私が家の責任を持たされるということを意味する。
 入院前、家で高熱に苦しんでいたときから、入院中、退院後の療養期間にかけて、一体何回この件で大家さんからの電話を受けたことか。熱と吐き気で苦しんでいる私に、「見学者の案内」、「部屋の模様替え」、「鍵の受け渡し」をしろ、なんて無茶過ぎる。退院が決まったと連絡したら、「あなたのためにも嬉しいけど、私のためにも嬉しい。」だって。これで心おきなく面倒を押しつけられるようになる、というワケ。
 新しくやってくる2人はいつもゴリツィアにいるわけじゃないから、と既に水道、電気、ガス代の分担比率に傾斜をかけることを要求しているらしい。これで家賃の徴収とか、家具や電化製品の修理に来る人への対応、家の共同スペースの掃除、ガスや電気メーターの数字の記録など、あれこれやらされるんだとしたら割が合わない。例え1週間に3日しかいないのだとしても、光熱費を余計に払わされるのは断固拒否しなければ。
 ちなみにポルデノネーゼのジュリアは30歳近い女性で、ドイツ語の翻訳などで日銭を稼いでいるらしい。ゴリツィアでは音楽学校と6ヶ月の契約を結んで、オーストリアとコンサートの共同企画を手伝うそうだ。この彼女とはどうもsensibilitàの乖離を感じる。私が食事している間でもキッチンに洗剤を撒いて掃除したり、付きが悪いといってライターを捨てちゃったり(彼女が次に来る木曜日までガスが使えない!私が買えってことか?)、私のものまで好きなように片付けたりする。映画もテレビも好みが合わな過ぎる。初日から婚約者が泊まっていって、シャワーには大量の毛が…。大人同士、ある程度の距離を保った付き合いをしたい感じだ。
 今週末にはスペチャリッツァツィオーネ〔大学3年を終えた後のコース。マスターの前段階。〕をやっているという若いウディネーゼもやって来る。き、きつい…。