アンビューバッグを延長するのに、みなさんアンビューに呼吸器とカニューレを接続するカテーテルマウントをつけて、延長されてる方が多いと思います
でも、本当は良くない延長の仕方です
※ あくまで、わたしが受けた指導です
一般的に使われるアンビュー
カテーテルマウント
(言い方は色々あり、口元チューブ、フレックスチューブ、などと呼ばれています)
上の2つを繋げて延長されてると思いますが、この延長の方法は患者バルブからの延長になるので、死腔が出来てしまいます
確かに、延長すれば移動やお風呂は、アンビュー押すのにかがまなくても楽ちんな姿勢でアンビューを押せますが…
正しい延長の方法は…
こんな感じになります
リューザブルタイプのアンビューなら、換気バッグと患者バルブの間に、シリコン延長チューブがつきます
アンビューを取り扱ってるメーカーさんに、オプションとしてあります
シリコン延長チューブを使って延長する場合、写真のように三つのパーツに別れます
上から、換気バック、シリコン延長チューブ、患者バルブです
まず、換気バックにシリコン延長チューブを接続します
次に、患者バルブを接続します
こんな感じで、接続していきます
これなら、換気バックと患者バルブは距離がないので、死空はほぼありません
お風呂やプール、アンビューを押す人に手が届かず、手を伸ばさなくても延長することで楽々押すことが可能です
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番外編、その①
もし、カニューレが抜けてしまったり、挿入できない場合は焦らず無理矢理カニューレを入ない方が良いと思います
フェイスマスクを患者バルブに接続し、気切部にマスクを直接当てて、気切孔を覆うようにして呼吸確保をしましょう
フェイスマスクは、アンビューを購入したらアンビューのサイズにあったものがセットでついてくる場合もありますが、気切孔はそんなに大きくないのでフェイスマスクは新生児用で良いと思います
写真は、成人用と、新生児用のフェイスマスクです
アンビューと、フェイスマスクです
アンビューに、フェイスマスクを接続します
アンビューに、フェイスマスクを接続したところ
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番外編、その②
成人用のアンビューには、圧限定弁がついてないことが多いです
緊急時に慌ててアンビューをバンバン押したりすると、気胸になるリスクがあります
また、どれぐらいの量が肺に入ってるか分からなかったり、ケアを覚える段階のご家族やヘルパーさんに、的確な換気量でアンビューを押してもらうために、T付きマノメーターをつけるのも1つの方法です
マノメーターはアンビューの先に接続が可能で、そのままカニューレにつなぐことも出来ます
圧限定弁はついてないので押しすぎても抜けはしませんが、呼吸器の圧を把握していて同じぐらいの数値で押すと良いでしょう
どちらも、圧限定弁がついてない成人用です
上:エア・ウォーター株式会社のスマートバッグMO
下:中村医科のレスキューセット D-14型 成人用
T付きマノメーター
アンビューにT付きマノメーターを接続
わたしの場合、乾いた空気が肺に入ると分泌物が固くなるため、人工鼻も接続しています
乾いた空気を吸いたくない、きれいな空気を吸いたい方は人工鼻を使うと良いかもしれません
人工鼻は、定期的に交換しましょう
T付きマノメーターの部分を、ズームイン
わたしの場合、呼吸器のPIP(吸気圧)が24cmH2Oなので、マノメーター上の20と30の間の『・』にマノメーターの針が行くまで押すように、と伝えています
ちなみに、このアンビューは成人用で、片手で押して約25cmH2Oの圧が掛かります
アンビューバッグとは![ひらめき電球](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/089.gif)
人工呼吸器をつけている人には、必要不可欠なアイテムです![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
呼吸器がトラブルを起こした時、移乗や入浴時、呼吸器が使えない時に手で空気を送り込んで、呼吸をさせるものです
電源を使わない、手動式の人工呼吸のことです![ひらめき電球](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/089.gif)
バッグバルブマスク、レサシテーター、人工蘇生器、手動式人工呼吸器、用手人工呼吸…
など、様々な呼び方がありますね
最も多く呼ばれるのは、『アンビュー』や『アンビューバック』と思いますが、アンプ社の名前からそう呼ばれるようになったみたいです![メモ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/131.gif)