今晩は。
朝晩、随分涼しくなりました。
目一杯動いた夏も終わり、
本格的な収穫の秋を迎える前に、調整の時期です。
毎年の様に、
今年の夏は暑くて長いなんて言ってますが、
その結果、体調は如何でしたでしょうか。
皆が楽しみにしていた子ども薬膳料理教室、
今年は、これ運動会かしら----。なる幕開けでした。
7月の名古屋が一番暑かった日、
気象台では、35.1℃、もっとあったかも。
真新しい調理室に揃ったのは、
子ども達、お手伝いの大学生、大人総勢60人。
わくわく、ドキドキほっぺも紅潮。
「先生。早く。」
「さあ、始めますよ。」 もう、みんな真剣。
「今日も、こんなに暑い日ですが、ゴールデンウイーク開け
から、ずーっとこうだよね。」 ウンウン。
「夏になってから身体に異常があった人教えて。」
「は~い。」「はーい。」 おやおや、いっぱい。
「頭が痛かった。」
「鼻水が止まらない。」
「お腹痛くて下痢だった。」
「だるかった。」----。
「夏は、暑さと湿気が身体に溜まって悪さをします。」
「要らなくなったお水は、身体の何処から出ていくの。」
「おしっこ。」「鼻水。」「涙。」 笑 皆よく分かっています。
「喋っていてもお口からも出るよ。」
「もう一つ大事なのは、汗。皆出てる。」
「あんまり、出ない。」 そのはずです。
「一日中クーラーの中で動かず食べて、飲んででは
汗もかかず、お腹も冷えて下っちゃうよね。」 皆、納得。
「じゃあ、食べ物で身体を調整していきましょうね。」
「皆、嫌いなものある。」
「ナス。」「ピーマン、パプリカ。」「きゅうり。」「トマト。」
「はいでは、皆の大嫌いなお野菜いっぱい使って、
カレー作りますよ。」
「やだー。」 と、言いながら、嬉しそう。
それでは、お約束。
1、気分が悪くなったら、すぐ教えてね。
2、そうなる前に子どもも大人も水分補給してね。
3、グループの最上級生がキャプテンです。
皆に、仕事がいきわたるように気に掛けてあげてね。
4、皆で、味見をして、全員が納得出来たらokです。
9テーブルの子ども達が頭にキュッとバンダナ巻いて、
よーいドン。
今日のメニューは、
①、夏野菜たっぷりキーマカレー麦御飯に添えて
➁、黒豆寒天フルーツ
野菜は全てみじん切り、多少ゴロゴロしたってご愛嬌。
生姜とニンニク炒めただけで、「美味しそう。」
豚挽き肉炒め野菜も入れて蓋をして、じわじわ出て来た
水分でコトコトと。カレールウに調味料。
「早く、食べたあい。」
クンクン、あれっ。どこかご飯焦げてるかも。
炊飯器など有りません。耐熱ガラス鍋で、ご飯の炊ける
過程を見るのですが、それどころじゃない。けど、危機一髪。
まあ、多少のお焦げも美味しいかも。
先に作った寒天も固まったよう。大学生のお姉さんが
テキパキ運んでくれてます。家で作ってきた黒豆のシロップ漬け。
フルーツもいっぱい。シロップの足りない分は、甜菜糖で作って
冷やし、それぞれ各自でトッピング。
それでは、ご一緒に、「頂きます。」
「先生、美味しいよ。」「私、嫌いなもの食べれたよ。」
「ハイハイ、先生こっちこっち、僕もナス食べれたよ。」
「パプリカ食べれたから今度はピーマン挑戦するね。」
「あれっ、シロップ温かいの味見してokだったのに、冷やしたら
ちょっと味薄いね。」 気付きです。科学の実験みたい。
また市販のものは、どれだけ沢山甘味料が入っているのでしょう。
大きいお皿小さいお皿、ご飯もカレーも、自分の食べれる分を
よそって残さないように。まあまあ、お代わりの嵐。
「えっ、3皿目。」 お見事。
お母さん達が迎えに来て家庭科室まで見にみえます。
「お母さんにも味見してもらおうか。」
「いいや。お母さんの分は、僕が作るから。」
そんなこんなで、ゴールに行き着いた薬膳料理教室。
本日も完食なり。
後日、子ども達は、「先生、今度はいつするの。」
大人の方は、「あれから、家でも作って、孫に届けました。」
何より嬉しいのは、
「お母さんの忙しい時は、僕がカレー作ってあげるよ。」
息子がこう言いましたと、喜んでいらしたお母さんのお顔。
夏を元気に過ごすには、身体にこもる熱と湿気を取り去る事が
必要です。夏が旬の食材には、その機能が有ります。自然の凉を取
りずらい現代は、クーラーによって、身体に水が溜まり、冷えてお腹
が下ったり、あちこち痛みを感じたりします。冷たい飲食物ばかりで
なく、薬味、香辛料(和、洋)を上手に使って汗や老廃物を出しましょう。
体内熱を取り、身体の調整をする津液(体液)を生むには、フルーツ
は、欠かせないものです。
夏の養生が足りないと、脾胃の働きは弱り、免疫力が低下し、
所謂、夏バテ状態となります。
涼しい風が入って来るようになりました。
温かく消化の良いものを食べると、元気が生まれます。
本格的な秋になって、遊びに行くにもスポーツするにも、
美味しいもの食べるにも、今しばらくの養生が大事です。