欲望の愛弟子 | どこまでも堕ちていくモノ

欲望の愛弟子

気付いた頃にはもう、そのやり方を知ってた

そしてそれは秘密にしておかなければいけないことも




タブンきっと、友達も知っていたんだろう
そして、わたしと同じようにその蕩けるような感覚に
身を浸していたコも、いたんだろうと
今なら、想像もつく


学問 (新潮文庫)/山田 詠美

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久しぶりのエイミー

どうしてこの人は、こんな瑞々しい頃のことを
今、まさにその気持ちでいるように書ける・・描けるんだろう・・・


学問、簡単に言っちゃうと保健体育なんだけども
子どもはこうやって大人になっていくんだな、と
自分も(かなり遠回りしたかもしれないけど)同じような道を来たくせに
すっかり忘れてしまっていて、懐かしく危なっかしく感じながら読み終えた。

大人のオトコとオンナの恋愛も、エイミーにかかるとズルイ大人ではなく、
素直で明け透けな感じがして大好きなんだけど
所謂、青春時代真っただ中のコたちの逆に大人びたこの感じが好きだ。




この間、「いつもしてるようにして見せて」
貴方にそう言われて、指を使って見せた

子どもの頃に、誰かにそんな風な自分を見せるなんて考えたこともなかった
自分だけの秘密の行為。。。



わたしもこの学問に出てくる仁美のように
大人になって行く過程に、テンちゃんのような男の子が傍にいたら
もう少し違う道を進んでたかなぁ、と思うと
なんだか歯痒い気持ちになる



どうしても手に入らないもの
貴方も、過ぎた時間も。。。

だからこそ、そのときの欲望には忠実にありたい

愛弟子であると、言えるように