2017.1.28
朝日新聞デジタル

AKB48の北澤早紀(きたざわ・さき)、チーム4所属。愛知県出身の19歳=工藤隆太郎撮影
悪いのは「ひと」じゃない
人前に出るのが好きではなかったので、芸能界に入るなんて考えもしていませんでした。小学校からの友だちの加藤玲奈さんがAKB48に入ると知り、驚くと同時に興味が湧いて、オーディションを受けました。
アイドルというと、歌番組で歌って踊ってというイメージしかなかったんですが、バラエティー番組ではお笑い芸人みたいなこともするし、MCやトークでは「かわいい」だけじゃない部分をさらけ出すこともあって、びっくりしました。親近感を持っていただき、メンバーを普通の友だちのように思って応援してもらうことがAKB48にとって大事なことなんだと感じました。
AKB48に入っても、やっぱりガーッと前に出るタイプではなく、つい控えめになってしまうからか、「素朴」とか、悪くいえば「地味」と言われたりもしますが、でもそれは「親しみやすい」ってことなんだと思うことにしています。私が目指すのは、顔やスタイルよりも、歌やダンスといったライブパフォーマンスのうまさで視線を引きつける人。夢は、ミュージカル女優です。
ダンスは、ステージだけでなくレッスンそのものも好きです。最初は踊れなくても、練習を重ねるうちにコツをつかんで「ああ、こういうことか!」と分かる瞬間が来る。それが、何回味わっても楽しいです。
好きな場所は劇場です。お客さんの反応をその場でじかに感じることができるのがうれしい。目立つのが嫌いだった私が、劇場で、大勢の人の前に立ちたいと思うようになるなんて、自分でも驚いています。ステージが終わって、「あそこがよかったよ」とか「あそこはもうちょっとだね」と意見を言ってもらうのも、初めはつらかったけど、でも今はもっともっと聞きたい、吸収して成長したい、という気持ちです。
日頃のニュースで気になるのは、いじめです。原発事故で避難してきた子がいじめられたというニュースには、とても心が痛みました。その子はただ、それまで過ごしていた場所が自分と違っていたというだけです。それでどうしていじめたりするのか。その気持ちがまったく理解できないです。
いじめについては、小学校の時の先生の話がとても印象に残っています。その先生は小さい時いじめられていたそうですが、後になってそのいじめた子と仲良くなったそうです。悪いのは、いじめた人ではなくいじめたことなんだ、そう思えたら友だちになれると、先生は教えてくれました。
先生のおかげで、私は人を嫌わなくなりました。何かあっても、悪いのは「ひと」ではなく「こと」。こういう風に考えられれば、グループの中で活動していく上でもプラスになると思っています。
Android携帯からの投稿
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AKB48の北澤早紀(きたざわ・さき)、チーム4所属。愛知県出身の19歳=工藤隆太郎撮影
悪いのは「ひと」じゃない
人前に出るのが好きではなかったので、芸能界に入るなんて考えもしていませんでした。小学校からの友だちの加藤玲奈さんがAKB48に入ると知り、驚くと同時に興味が湧いて、オーディションを受けました。
アイドルというと、歌番組で歌って踊ってというイメージしかなかったんですが、バラエティー番組ではお笑い芸人みたいなこともするし、MCやトークでは「かわいい」だけじゃない部分をさらけ出すこともあって、びっくりしました。親近感を持っていただき、メンバーを普通の友だちのように思って応援してもらうことがAKB48にとって大事なことなんだと感じました。
AKB48に入っても、やっぱりガーッと前に出るタイプではなく、つい控えめになってしまうからか、「素朴」とか、悪くいえば「地味」と言われたりもしますが、でもそれは「親しみやすい」ってことなんだと思うことにしています。私が目指すのは、顔やスタイルよりも、歌やダンスといったライブパフォーマンスのうまさで視線を引きつける人。夢は、ミュージカル女優です。
ダンスは、ステージだけでなくレッスンそのものも好きです。最初は踊れなくても、練習を重ねるうちにコツをつかんで「ああ、こういうことか!」と分かる瞬間が来る。それが、何回味わっても楽しいです。
好きな場所は劇場です。お客さんの反応をその場でじかに感じることができるのがうれしい。目立つのが嫌いだった私が、劇場で、大勢の人の前に立ちたいと思うようになるなんて、自分でも驚いています。ステージが終わって、「あそこがよかったよ」とか「あそこはもうちょっとだね」と意見を言ってもらうのも、初めはつらかったけど、でも今はもっともっと聞きたい、吸収して成長したい、という気持ちです。
日頃のニュースで気になるのは、いじめです。原発事故で避難してきた子がいじめられたというニュースには、とても心が痛みました。その子はただ、それまで過ごしていた場所が自分と違っていたというだけです。それでどうしていじめたりするのか。その気持ちがまったく理解できないです。
いじめについては、小学校の時の先生の話がとても印象に残っています。その先生は小さい時いじめられていたそうですが、後になってそのいじめた子と仲良くなったそうです。悪いのは、いじめた人ではなくいじめたことなんだ、そう思えたら友だちになれると、先生は教えてくれました。
先生のおかげで、私は人を嫌わなくなりました。何かあっても、悪いのは「ひと」ではなく「こと」。こういう風に考えられれば、グループの中で活動していく上でもプラスになると思っています。
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