耳下腺腫瘍になってしまった。。 -7ページ目

耳下腺腫瘍になってしまった。。

        「コリント書の第13章を知ってるか!」

今年の冬は特に寒かったですね。

そろそろ桜の開花が始まりそうな3月に経過観察+αで八王子病院に行ってきました。

 

3か月前の去年末の記事では新型コロナの新規感染者数が日本全体で60人まで減っていて、そろそろコロナから解放されるかなと思っていたら、

そこから爆発的に増えて過去最多を大幅に更新する都道府県が続出。

とはいえオミクロン株は致死率が低く、風邪や花粉症の症状と似ているとなると、いつまでコロナで制限された生活を続けて行くんだろうかと。

 

100年前に世界を襲った「スペイン風邪」(インフルエンザH1N1変異株)は第3波まであって、世界人口の3分の1が感染し、流行期間は2年間でした。なぜ終息したかは今も不明なまま。感染が拡大し始めたのは第1次世界大戦の末期でした。

100年前の日本は大正時代でした。100年後の今もパンデミックで起きる事はほとんど変わっていないですね。

21世紀である事を感じさせるのは、ワクチン開発が早かった事くらいでしょうか。

なぜ同じような災厄で、同じような問題を起こす事を、100年経っても繰り返しているのかなと。

 

みたいな事をボンヤリ考えながら、八王子病院に着きました。

午後の時間にしては賑わっていて、診察を待つ患者がたくさんいました。

 

今回は最初にエコー(超音波検査)があります。担当は若い女性の方で、これまでに経験したエコーで最も長時間の丁寧な検査でした。

「はい、息吸ってー。そこで止めてー。今度は吐いてー吐いてー、はいそこで止めて」みたいな事を繰り返し、何も無ければ良いな、と考えながら、耳鼻咽喉科に向かいます。

 

耳鼻咽喉科(もうすぐ頭頸部外科もここに追加されます)の待合に座っていると、移動用のベッドが奥に運び込まれて、腕に点滴用の針を刺した30代くらいの男性が出てきました。何かとても忙しそう。

 

槇先生の診察です。

 

自分「忙しそうですね」

槇先生「ええ、この後に手術が入りまして」

 

エコーの結果は問題なく、触診でも特に異常はありませんでした。まずは一安心。

 

ですがこの日は別の案件がありまして、自分が所属する企業の定期健康診断で、「左耳の一部音域(中音域)の聴力に懸念あり」との診断が出て、同じ耳鼻咽喉科の領域なので槇先生に診察していただこうと。

 

言われてみれば左耳の方が少し聴こえは悪いかな、ぐらいで、「問題あり」と言われてもなあ。。

 

自分「普段の生活で特に何も問題を感じないんですが。仕事にも何も支障は感じませんし」

槇先生「ここでも聴力検査をやりましょう」

 

耳鼻咽喉科の奥にある検査室で、健康診断の時と同じような検査機器で再検査をします。

 

その結果をモニターで見ている槇先生。

 

槇先生「ちょっと耳を見てみましょう」

 

 

注意:ここから先は不快な表現があります。食事中の方はお控え下さい

 

 

槇先生「これは、、耳掃除ってしてますか?」

自分「綿棒をどこまで入れていいかよくわからなくて。。」

槇先生「かなり溜まってますね」

 

自分は小学校2年生の時に急性中耳炎を発症した事がありまして、その時に右耳に鼓膜切開術(メスで鼓膜に穴を開ける)をした後で、痛みが出ていない反対側の左耳にも同じ手術をした方が良いとの診断で、その手術後に42℃の高熱を出した事がありました。「鼓膜」と聞くと今でも、その時の事をまず思い浮かべてしまいます。

「人は42℃よりも高い熱が出ると死んじゃうんだ。もし41℃も熱が出ると意識がなくなってしまう。さらにもっと悪くなって42℃を超すと人は間違いなく生きてはいられないんだ。だから体温計には42℃以上は書いていないんだよ」

 

槇先生はありとあらゆる医療機器を駆使して、耳掃除をしてくれました。

 

槇先生「痛いですか?」

自分「全然痛くないですけど、くすぐったいです」 

   「あの、これから手術もありますし、程々で良いので。。」

 

左耳からは、まるで耳栓のような耳垢が取れて、これで今までよく普通に(と言うかそれなりに)聴こえていたなと。

 

将来、日本の耳鼻咽喉科医療と頭頸部外科医療を背負って立つ槇先生の黄金の右腕にこんな事をさせる申し訳なさを感じつつ、ふと気付くと、それまでとは聴こえる外界の音が大きく変わっていました。音域が拡大して細かな音まで聴こえるようになり、音の情報量がいきなり増えた事を実感します。

 

槇先生「もう一度、聴力検査をしましょう」

 

先程と同じ女性の方に同じ検査室で再検査をしてもらいます。

 

自分「たびたびすいません。。」

 

槇先生(モニターで再検査の結果を見ながら)「全体のスコアは上がりましたけど、左耳がもう少しですね」

 

長期間の負担から解放されたばかりの耳にはリハビリ期間が必要かなと自分でも感じます。

 

槇先生「しばらく経過観察しましょう」

 

 

次の診察は6月になります。