荒廃都市ダメルのオールドパブへ行き秘密の入り口からゲールさんの部屋に入る。

ここに来るのはたいがい事後報告だから、こういう言い方をしてもすでにその文書を手に入れているということがゲールさんにはわかる。

ここにきてちょっとアモレア頭領の言葉が頭の片隅に。

それだけじゃなく自分のことをよく思ってくれるレッドアイの皆を裏切っているんだよなーとか。

あー今私気弱になってるのかなぁ。

なんでこういうタイミングで！

ｿｳﾃﾞｼﾀﾈ。

別に私は組織の人に騙されてるわけじゃないんですよー気持ちの問題で。

レッドアイの文書についてはそれを専門に研究している人もいるくらいだからなぁ。

概要だけでもわかればいいんだけど。

見くびってなんかいないよー。

ゲールさんは超ド級スーパービショップですもの。

いまさらすごい能力の１つや２つ晒したとして驚きはしないぞ。

・・・自分は早く見せろとか言っときながら私が急かすのはダメなのか。

私だって気になるんだよー。

なるほど、日記。興味深い。

反乱天使の企てのきっかけは神に対しての疑問と己の存在価値について。

顕示欲の高い天使だったのだね。

そしてそのために手に入れようとしたのが・・・。

やはりというかなんというか。

天上界のものならば本来のあるべき場所に戻すのが一番いいと思うのだけど。

そうじゃないから今こんなになっているんでしょ。

「どうせ盗品です」

一瞬耳を疑う一言をゲールさんが。

えーと、えーとゲールさん？

今目の前にいるのは私の知っているゲールさんですか？

物事に対して慎重に考察していってた人ですか？

ジュディアへの愛に殉じようとした控えめな貴方ですか？

怖い想像をしてしまったせいか息を止めて話を聞いていたようだ。

少し深く呼吸を繰り返し続きを促す。

反乱を企てた天使は協力してくれる天使を探したのかな。

消えてる、じゃなくて消されてるなのか。

誰かの作為的なものを感じるな。

貴重な情報なのに。いやだからこそ？

いや確かにその協力した天使な名前を知ったところでどうにもならんかもしれないけど今後の指針になるかもしれないじゃないかー。

こっちはゲールさんと違って考察していくのは不得意なんだぞ。

時間を食ってしまったので慌てて古都に戻る。

よしバレテナイ。

賞賛の言葉は素直に受けておきます。

ﾓﾁﾛﾝﾃﾞｽ。

ｺﾉﾒｦﾐﾃｸﾀﾞｻｲ。

隠している場所の目星がついているなら探索に行きたいところ。

私の予想では他の秘密文書は反乱天使の手によるもの。

元々天上界にあったREDSTONEを人間界にもたらしてしまったその詳細が反乱天使の主観で書かれているはず。

ていうか知りたいんですけど。

む。これ以上文書に拘ってみせるのは得策じゃないな。

一旦ひいておくか。

会長のもとに駆けつける前に会長について不思議に思ったことを聞いてみる。

アモレア頭領ならばきっと答えてくれるだろう。

レッドアイだって一枚岩ではないからそれをまとめあげているアイノ・ガスピル君については幹部も一目置いているということか。

１０月２６日 6-1 レッドアイ文書Ⅰを探して②

１０月２６日　6-1　レッドアイ文書Ⅰを探して②