イカリを下ろして心を縛る ー アンカリング効果 | レイデル の「心のエラー」と「脳のトラップ」

レイデル の「心のエラー」と「脳のトラップ」

人は、時に不可解な行動をします。
それは、”心のエラー” と ”脳のトラップ” が原因です。
これらを心理学と脳科学の視点から、幸せに生きるヒントとしてお伝えします。(各テーマは過去のfacebookページ掲載分より抜粋)
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前から気になっていたあのワンピースやブーツが50%OFFだったりしたら、または、買い替えようと思っていたデジカメの値札が45,800円に横線を引いてその下に37,800円とあったら、あなたは思わず即決で買ってしまいませんか?
その時あなたは、アンカリング効果のワナにはまっています。
このアンカリングのアンカーとは、船のイカリの英訳です。
そして、アンカリング効果とは、あるものに対して基準を持っていない場合に、心の中のあるポイントにイカリを降ろすことで基準を作り、一定の範囲に判断基準を縛ることを言います。
たとえば、洋服や家電製品,自動車など、いくらが適正価格なのかを知っている人はまずいません。
だから、標準価格や通常販売価格が何円だと言われると、それを基準に今表示されている価格が安いと判断してしまうのです。
これは全く根拠のないデタラメな値でも起こります。
たとえばこんな実験があります。
ある抽象画作品を被験者に見せて、ルーレットを回して出た数字で買うかどうかを尋ね、またこの絵画にいくらまでなら出せるか最高額を尋ねます。
するとその最高額は、1の目が出た被験者はせいぜい5ドルだったのに対し、30の目が出た被験者は50ドルもの値を付けたのです。
抽象画という価値基準を持たないものを前に、まったくその価値とは無関係なルーレットの数字にアンカリングされ判断基準が引きずられたのです。
このように、人はアンカリング効果によって判断を左右されてしまいます。
これは、バーゲンセールなど物の値段だけではありません。
数値的なもの以外でも起こります。
たとえば、相手に何か無理な約束を取り付けたい場合、その約束を守れるかどうかわからない相手に過去に同等程度の能力の人が期限通りに約束を守れた例をあげてアンカリングし、まんまと約束を取り付けてしまうことがあります。
このように、アンカリングは気付かぬうちに私たちを誘導しています。
これを防ぐのはなかなか難しいのですが、方法はあります。
それは、まず目の前にある基準を一度取り払うのです。
そして、最初の基準と正反対の基準で見てみるのです。
そうすることで今まで隠れていた新しい価値が見えてきます。
まずは、この冬のバーゲンで試してみてはいかがでしょう?

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