前回も書いたようにリタリンを飲むと動悸がしたり、効果が切れたときの疲労が強く出たりする。
その反動が怖くて、徐放剤のコンサータを使わずにいるのだけれどもどうしようか悩む時がある。コンサータで薬の効果の切れ目を作らないようにすれば私が前借りと称する体力の消費(というか体力の隙間)を作らずに済むかと思っているのだが、薬を飲み忘れてしまったときの揺り返しが怖くて病院の先生にはリタリンをリクエストしている。
だが、今日リタリンよりコンサータにしたほうが良いかもしれないと思う事があった。
私は週に数回車を運転するのだが、車に乗る前は必ずリタリンを服薬するようにしている。朝家を出る前に飲み忘れることはないのだが、今日家へ戻る前に服薬するのを忘れてしまった。気づいた時にはすでに運転を始めてしまっていて、車通りの多い道で一時停車のできないところであった。なので私はリタリンを飲まない状態で運転を続けたのだが、どこを見ていいかわからないという事が続いたり、アクセルとブレーキを混乱してしまったり、ワイパーとウィンカーを間違えてしまったりした。(イギリスは日本とワイパーとウィンカーの付いている方向が逆なので余計に混乱した)
これでは自分だけではなく他のドライバーや歩行者も危険に巻き込んでしまうと思い、運転時は必ずリタリンを服薬しようと改めて思うと共に、副作用をつらいと言わずコンサータに切り替えることも検討しようと思った。
もちろん、不注意傾向がある私は運転を極力しない方がいいのだという事は理解している。ただ、現在の住環境ではそうも言っていられない。
なので私は渋滞の少ない時間、なるべく夜は運転しない、混んでいる道は避ける、必ず服薬する、制限速度は絶対に超えない、黄色信号は止まる、十分な車間距離をとるなどのことを守るようにしている。
副作用で今すぐに命を落とさないけど(もちろん長期的には害があると思う)、それより今命を落とさないために車に乗る前はリタリンをのむ。そしてコンサータの服薬も考える。

ADHDの薬は根本治療薬ではないのだから、今をやり過ごすために飲むというのは1番正しい利用法なのかもしれない。
やり過ごした1日いちにちが、積み重なって人生になるのだからとりあえず目の前の数日をこなすことだけ考えようと思う。
近ごろ車に乗らなければならない機会が多いため、運転前にリタリンを服用する様にしている。
リタリンはここイギリスでは合法なのでこれ幸い、と不注意が起きてはいけない場合に頓服としている。
運転する時は往復2回各リタリン5mgを事前に服用している。これのおかげ?か運転中に不注意やそれに付随するひやっとする経験には遭遇したことはない。

服薬のおかげで助かるなぁと感じる部分がある一方、まいったなとおもうこともある。
リタリンは服用しない日の倦怠感がすごいのだ。
先日は24時から翌日16時まで寝てしまった。寝てしまった、というかだるくて起きられなかったのだ。こういう時にまた追ってリタリンを飲めば活動できるようになるのかもしれないけど、それは何というか二日酔いの時に迎え酒をするような、感覚をマヒさせて負担を後から増幅させる様な考えに感じてなかなかできない。
日本ではリタリンはADHDには処方されず、時間差で効果を発揮するコンサータが使われているようだが、服薬している方の感想はどうなのだろう?
コンサータの方が疲労を感じにくいとかあるのだろうか?成分はおなじなのだけど。
リタリンは麻薬というか、もろ刃の剣である。数年に渡り服用しているが、恐ろしい薬だという認識が年々強くなっている。
私は英語圏に住んで3年以上経つが英語は得意ではない。
自分の意志で始めたわけではない学習は続かないのはもちろんのこと、自習では取り掛かる事も出来ないし集中もできない。

誰か横にいないとテキストすら開く気が起きないので、お金はかかるけど結局学校に通ったりマンツーマンの先生をお願いすることになった。
そこでひとつ重要なことがある。
先生は日本語を話せない人にするということ。
ADHDの先延ばし癖や遅刻癖で先方に迷惑をかけることが多々あるのだが、先生が日本語がわからないとなると連絡手段は英語となる。そうすると、からだが起き上がれない位だるくてレッスンに行くかどうか迷う時に気軽に『申し訳ありませんが遅れます』と言えない。
その場合の選択肢は2つ。
慣れない英語で一生懸命メールやら電話をするか、泥のようにだるい体(2日位シャワーできてない)をムチ打ってレッスンに向かうか。
上記のどちらを選んでも英語のトレーニングにはなるのだ。もちろんレッスンに遅れて行く場合は先方に非礼を詫びる必要があるのだが、それも練習だ。私のよく使う事になるだろうフレーズの練習になる。
遅れてごめん、、。←これね。

ADHDが関係あるかどうかはわからないが、私は耳から入った情報を正しく認識するのが苦手である。まぁ平たく言うと、聞き間違いの多い人間という事になる。それは英語日本語関係なく、間違える。

そんな私は英語の音楽を聴いたりラジオを見ても内容がチンプンカンプンなので、情報の収集及び英語のトレーニングは目で読む媒体を利用している。
Twitterでは英語圏のアカウントをフォローし、テレビを視聴する際は字幕をオンにしている。長い文章は読むのがつらいのでTwitterはとてもありがたい。

視覚優位だという事がわかってから、単語のアプリを電車に乗っている時にやるようにした。単純に知識が増えると、耳からの情報が怪しくてもなにについて話しているのか想像しやすいから。

私の聴覚が怪しいというのは、聴力が悪いわけではない。聞いた音を処理できてないのだろうな、と思う。街中を歩いていて救急車がサイレンを鳴らしていてもどこの方向から来るのかがわからない。
英語で会話しているのを聞いて日本語だと勘違いする、その逆パターンもある。
耳から入った音が脳の知識と正しくコネクトしないので、へんな聞き間違いが多々おきるのだ。まいった。

まいった、と言っても仕方ないので自分に合った学習法でコツコツと(これが一番苦手)勉強するしかない。
覚えのめでたくない脳みそにヘラでなすりつけるようにしつこく同じ事を刷り込むしかない。
何度も同じ単語を調べるし、自分の記憶力のなさに涙する時もあるけれど気分の乗った時にやるしかない。
そうそう、ADHDの私が勉強に一番役立った事がある。それはガムを噛むこと。
会話や発音練習の時には向かないけど、動き始めるきっかけ勉強を始める儀式としてこの行動をする。
もちろんガムだけ噛んで終わる事もあるけど、なにもせずに勉強を始めようと思う時よりはるかにちゃんと勉強できる割合が上がった。
ので、集中力のないあなたの学習にガムはおすすめ。