大阪府育英会(会長・橋下徹知事)の入学資金貸付制度を巡り、貸し付け原資の一部として毎年約2億円を育英会側に支出してきた大阪市が、財政難を理由に2009年度以降の支出を拒否したことがわかった。

 育英会側は18日、「就学支援に支障が出る恐れがある」として総合紛争解決センターに対し、市の支出を求める裁判外紛争解決手続き(ADR)の和解あっせんを申し立てた。市は「すでに責任を果たした」と譲らぬ構え。府市再編構想に絡み、橋下知事と平松邦夫市長が火花を散らす中、新たな対立の火種が生まれた形だ。

 府によると、高校・大学の入学金28万~5万円を貸し付ける制度で、08年度は6564人が約12億5000万円を借りた。

 貸し付け原資のうち1億9350万円は大阪市が支出。02年度に国公立の高校、大学に対象を拡大した際、市が15年間、同額を育英会に貸し付ける「覚書」を締結した経緯がある。しかし、市は財政再建の一環で今年2月、09年度分の支出停止と10年度分の予算計上見送りを府側に通告した。

 府側は覚書を根拠に支払いを求めており、担当者は「市の支出を前提に事業計画を立てている。突然払わないと言われても……」と困惑する。財政難の府に穴埋めする余裕はなく、09年度分は基本財産を取り崩して対応。10年度以降は、対象者を減らすなどの制度縮小が必要になるという。

 府市再編構想を巡って、橋下知事が平松市長への批判を強めており、府内部には「意趣返しだ」(幹部)との見方も出ている。

 これに対し、市の担当者は「覚書には『毎年協議のうえ』とある」と反論。貸し付け原資を支出しているのは府と市だけで「他の市町村も制度の恩恵を受けている。なぜウチだけか」と徹底抗戦の構えを見せる。

 府と市は昨年、府立中之島図書館(大阪市北区)の敷地所有権を巡って対立を深め、府がADRの和解あっせんを申し立てた。その際は、橋下知事が市の主張を認めて〈敗北宣言〉して事態は収束。今回は、ADRを舞台にした府市対立の第2ラウンドとなる。

 平松市長はこの日、報道陣に「育英会の運営が厳しくても、府が努力すべきだ。今回も市の主張に整合性があると思う」と自信をのぞかせた。

 一方、橋下知事は「平松市長と十分コミュニケーションを取れているからこそ、こういう手続きも取れる。どちらが正しいのか、第三者に判断してもらえばいい」と語った。

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 高齢化社会が進む中、独り暮らしや認知症などのお年寄りを狙い、高額な健康器具の購入や不要な住宅リフォームの契約を結ばせるなど、特定商取引法の違反事件が後を絶たない。

 全国の昨年の摘発件数は、統計を取り始めた2005年以降、152件と最多。その被害者461人のうち69%(318人)が65歳以上だった。摘発例からは、悪質商法の「広域化」、手口の「連鎖」に対し、無力なお年寄りの姿が浮かび上がっている。

 愛媛、島根、秋田の三つの警察本部から別々に送られてきた捜査報告書。警察庁の幹部は昨年春、ある類似点が目に留まった。

 3県警は、1台1万円程度の「温熱治療器」を20万円以上で高齢者に売りつけていた催眠商法を捜査していた。対象は、都内と横浜市内にある別の医療器具販売会社。商品名も異なっていたが、一部の仕入れ先が同じだったのだ。

 販売の手口もそっくりで、地方の離島や漁村で「新規出店するスーパーの説明会」と宣伝し、独り暮らしなどのお年寄りを集め、包丁や鍋を無料で配布。最後に治療器を勧め、「買わないといけないという雰囲気を作り」(同庁幹部)、購入契約を結ばせていた。

 3県警は共同捜査に切り替え、3社の販売員らが、同じ有限会社の社長(55)らから指示を受けていたことなどを突き止めた。3県警は昨年、この社長も含め計24人を特商法違反容疑などで逮捕。被害額は21府県で約2億7800万円に上り、ある幹部は、「同じ手口でもうけているグループが、ほかに20はある」と供述したという。

 栃木県警が昨年、宇都宮市内の住宅設備会社の元社長(33)ら17人を特商法違反容疑などで逮捕した事件では、約6000人に上る高齢者リストの存在が判明。リフォーム商法の「同業者」から買った名簿をもとに作られたものだった。

 同社の従業員らは「点検」と称して高齢者の住宅を訪ね、床下にペットボトルの水をまき、「水漏れしている」と偽って不要な修繕工事の契約を取り付けていた。「先祖代々の家を守るべき」とけしかけられ、貯蓄を使い果たして食事に困っていたお年寄りがいたほか、ある女性は、繰り返し被害に遭いながらも、自宅を訪れた警察官に「今度はいくら払えばいいですか」と財布から金を出そうとしたという。被害者には、認知症の人も含まれ、1人で10回以上契約を結ばされていたケースもあった。

 ◆加害者を「いい人」被害認識ない例も◆

 「被害者の中には、話し相手になった加害者を『いい人』と言うなど、被害に遭ったことをよく認識できていない人がいる。その上、情報が複数の組織に出回り、別の手口で再びだまされたケースも少なくない」。悪徳商法の被害相談や啓発に努める「悪徳商法被害者対策委員会」(東京)の堺次夫会長は、高齢者特有の事情をそう指摘する。

 悪質商法は、警察による摘発のほか、国や自治体も特商法に基づき業務停止命令などの行政処分を行っている。しかし、処分対象が個別法人や団体に限られるため、別会社を設立されたり、処分の効力が及ばない別の自治体で営業を続けられたりする「処分逃れ」を防ぐことは難しい。(中村勇一郎)

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 衆院は16日午後の本会議で、高校授業料無償化法案を与党と公明党、共産党などの賛成多数で可決し、参院に送付した。

 子ども手当法案も続いて可決される見通しだ。両法案の施行日は4月1日で、与党は月内の成立を目指している。

 高校授業料無償化法案は、公立校では授業料を徴収せず、私立校の生徒には世帯所得に応じて就学支援金(年11万8800~23万7600円)を支給する内容だ。対象に朝鮮学校を含めるかどうかについて、川端文部科学相は16日午前の閣議後の記者会見で、「もう少し国会の議論も残っている。それも踏まえて最終的に判断したい」と述べた。

 子ども手当法案は、2010年度に、中学卒業までの子ども1人当たり月1万3000円を父母らに支給する内容となっている。

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