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前回のあらすじ

「というわけで、熱田にやってきたぞ～！」

「まさに絶品だ～！美味～！」

「なになに…

『次は、新幹線でどうぞ。』だと？」

「次は新幹線って…

鈍行馬鹿にしてるのか！？

青春18切符を馬鹿にしているのか！？」

「お、アナタもそう思いますか！

いやぁ、ワシもそう思ってい…」

「！？」

「鮫肌少尉！！」

「クボケン！！」

出会ってしまった二人っ！

彼らの旅は始まったばかり…

…

……

「良い子のみんなも悪い子のみんなも元気してるか？

鮫肌少尉だぞ～！がお～！

というわけで鈍行電車の旅はまだまだ続いている…」

「でも、なんでよりによって

貴様が隣にいるのだ！？」

「……Zｚｚ」

「って、寝るな～～～！」

「めんごめんご！全然寝てなくてさ…」

「ったく、せっかくワシのバカンスが台無しである。」

「そ、それいうんだったらな～

俺だって修行のたびが台無しなんだからね！」

「…修行の旅？」

「あ…」

「いま、明らかにやっちまったって顔したよね？

ねぇ、何？修行の旅ってなに？」

(当ても何もないよりは敵である鮫肌少尉に

手紙について何か知らないか聞いてみるべきか…)

「し、仕方ない！こうなった以上藁をもすがる！

旅の恥はかきすて！

クレコエドウフネだ！」

「…呉越同舟(ゴエツドウシュウ)な。」

四字熟語とか使ってかっこつけようとしたけど

思いっきり恥をかいてるぞクボーケン！

旅の恥はかきすてとは言うけど

捨てられないほど恥ずかしいぞ！

「…なるほど。あの黒子ダイルにねぇ。」

「ち、ちがうもん！わざとだもん！

負けるが価値だもん！」

「…負けるが『勝ち』な。

おっと、停車駅だ…ちっと寄り道していこう」

「ぎふっ！」

「ぎふっ！」

とりあえず旅先でテンションの異様な二人は

岐阜へと降り立ったのであった…

駅前

ぐぅ～(おなかの鳴る音)

「もうすっかり日が暮れた…

気付いたらダイヤの乱れに巻き込まれて

何も食べていない！くそぅ…空腹だぜ」

「さ～て、駅前だ。

ん、何か広場の辺りがさわがしいな」

「ちょ、ちょっと無視しないでよ！

こちとらお腹すいたとか恥ずかしくて直接いえないから

あたかも独り言のようにしてアピールしてるんだから！

可憐な男子の男子心に気付いてよ！」

少年A「やばいやばい！地面から水が噴出してる！」

少年B「に、にげろ～！」

少年C「帰って筋トレしようぜ～！」

「お、おい、何だアレは！？」

ごごごごごごご～～！

ばばんっ！

「黄金の…像？」

「あ、あいつは…」

「私を眠りから覚ましたのは貴様らか？」

「…え？」

「私の眠りを妨げたのは貴様らかと聞いておる！」

「いえいえいえ！あなたを起こしたのは

さっき逃げたガキ…いや、子供たちですよ！

僕ら関係ないですよ！」

「クボーケンよ。お前仮にも正義の味方だろ…」

「だって、本当のことジャン！

とりあえず俺ら関係ないじゃん！

だって、普通に街歩いてるだけで

お腹すいたアピールするだけで起こしたとしたら

僕のお腹の虫の音、相当でかいことになるよ！

おなか『鳴った』というより『鳴いた』だよ！

雄叫びの部類だよ！夜鳴きだよ！騒音だよ！」

「……」

「…」

「あ…すいません」

「お、おほん！まぁいいだろう

ちょうどあと５分で起きようとしてたからね」

「なんだよ！

むしろ絶妙のタイミングじゃん！」

「私は黄金仮面

人々は私をゴールデンマスク

もとい

ゴールデンマックスと呼ぶ！」

（（…ださっ！））

「そもそもマックスってなに？

『マスク→マックス』てのは無理があるでしょう…」

「でも『マッスク』だと意味がわからんくなるぞ。

『マッスク』ってまっすぐに

何かすごいスクスク育ってる感じはするけど…」

「さて、お前たち…

一体この終焉の地に何しに来た？」

「終焉の…地？」

「あ、旅行です」

「かるっ！え？そんな理由なの？

何か目的あってきたんじゃないの？

だって、ここは”THE END OF THE WORLD”だよ？

世界の終わり、終焉の地だよ？

終わりの街だよ？旅行なの？」

「終焉…終わり…おわり…愛知、岐阜…

おわ…」

「終わり…尾張の国！」

(※尾張…現在の愛知県西部にあたる。旧国名。)

（（…ださっ！））

「ふふん♪」

突如現れた謎の黄金像ゴールデンマックス

ところどころダサいのはご愛嬌

終焉の地に迷い込んだ二人

一体どうなる！？

次回に続く！

「ちなみに尾張とか言ってるけど、

そこ愛知じゃなくて岐阜だよね？」

「細かいことは言いっこなしですよ」