東京でも、ようやく蝉が鳴き始めました。
沖縄にいたころは、蝉なんて一年の半分くらいの間鳴きまくっていたのであまり感じなかったけれど、都心で蝉の声を聞き始めると「あぁ、夏なんだなぁ」と強く思います。
思えば夏って、唯一音で感じることができる季節なんじゃないでしょうか。
蝉の声だったり、波の音だったり、公園で水遊びをする子供たちの声だったり。
この季節にしか聞けない音ってのが、いっぱいあるような気がします。
さてさて、今日のカードは・・・
【節制】
です。
このカードは、割と補助的な意味合いで出ることが多いカードなのですが(あとで説明しますね)、これ一枚にも強いメッセージがあるのです。
過もなく不足もなく、とてもいい力の配分で日々を生きていけるということ。
そういうバランスの取れた状態をこのカードは示しています。
趣向は違いますが、【力】のカードと似たニュアンスの何かを示しているカードです。
【力】のカードはあくまで自分中に眠る邪念や野心を、慈しみや理性で抑えることを表しているのですが、この【節制】のカードが示すベクトルは、「調和」や「平和」、いわば「社会性」を含んでいるのです。
外部の環境と自分の内部の生活観念が、うまくかみ合っている状態、と言うのでしょうか。
あとは単純に、貯金を勧める時もあります。
飲みすぎに注意しなきゃいけないときにも出ます。
あとは、「根回しをする」というのを表すときも。
先ほど「補助的な意味合い」を表すカードとして紹介しましたが、メインのポジションのカードに応じて、少しずつ意味合いが変わってくる、という不思議なカードでもあります。
このカードが出たときには、何かと何かがバランスよく釣り合って、ひとつの現状が成り立っていることが多いので、かなり注意深くカードを洞察することが必要なのです。
陰と陽、昼と夜、海と大地。
それらは真逆のように見えて、実は交わりながらそれぞれの存在を示しあっているのです。
【節制】のカードは、あなたにこう伝えます。
「二つの足で歩み寄り、二つの目で見抜き、そして二つの手で抱きしめなさい。分かち合いなさい」と。
分かち合うこと。
何も、事や物を惜しみながら生活することだけが「節制」ではありません。
誰かと何かを分かち合い、共有し、そこで初めてひとつのことがバランスよく成り立つという。
そしてそこに、生きている喜びを感じられること。
【節制】のカードは、そんな穏やかで慈愛に満ちたメッセージをあなたの中に投げかけてくれることでしょう。