この世は意識により現象化された世界です。そして、全てが総合関係で結ばれている。例えば、「苦」の意識を高めれば、「楽」を更に求めるようになる。そして、「楽」を求めるために苦労をし、更に「苦」の意識が高まる。結局、人間はこの様な極端な「苦楽」を意識すること事態が精神的に負担を掛け、結局、本当の幸せを見逃してしまうことになるのです。

 

釈迦は、「両極端の苦楽を捨て、中道に居るべし」と説いています。要するに、「楽」も「苦」も自分自身が描いた世界であり、実の世界ではないのです。実の世界は「今」しかないのです。その「今」の世界を精一杯活きるには、極端な「苦楽」を意識することこそ、無駄であり、又、邪魔でもあるのです。 「苦楽」は意識が描いた世界であるが故、意識により変えることが出来ます。従って、「苦楽」は現実世界ではありません。

 

確かに、大昔から、人類は「楽」を求めることで、文明を栄えさせてきた。しかし、其れは現象世界である物質世界で起きているに過ぎないものです。その文明が発展することにより、人類の心は失われ、大宇宙大自然法に基づき、何回となく破壊されてきました。 私たちの生命も同じことです。「楽」を求め、心を失い、結局、自分自身が”地獄界”に落ちていくのです。一方、「苦」を苦しみと意識し、同じく、”地獄界”に落ちていくのです。

 

次回につづく。。。