私が子供のころ，日本は経済大国として豊かな社会を築いていました。食べるものにこと欠かない，飽食の時代の中で，多くの子供たちが，学校や塾で勉強し，野球やサッカーに打ち込み，漫画やゲームに熱中し，将来に夢や希望の持てる，そんな子供時代を過ごしたのではないかと思います。
そして，それはひとえに私の親の世代，さらにはその上の世代が，額に汗して昼夜を問わず一生懸命になって働いてくれたおかげだと感じています。戦後の焼け野原からスタートして，奇跡ともいえる経済成長を成し遂げ，豊かな社会を築くに至るまでには並大抵の努力ではなかったことでしょう。そのおかげで我々はいまよりもずっと恵まれた環境の中で子供時代を過ごせたことに，私はいま改めて感謝しています。
しかし，いまの日本はかつての栄光を失いつつあります。停滞する経済など多くの課題が山積する中で，大半の国民が「住みづらさ」を感じているのが現状ではないでしょうか。すでに１０年以上もの間，日本では年間３万人以上もの方々が経済的な困窮などから自殺によって命を落としています。
私は，そんな住みづらい社会を次の世代に残すことはできません。かつて我々の世代が恵まれた環境の中で子供時代を過ごせたように，今度はわれわれが頑張って，いまの社会を住みよい社会へと変革し，これを次の世代に引き継がねばなりません。それがいまを生きるわれわれの責任であると考えています。
そのために，まずは政治の変革が必要です。失われた２０年という言葉があるように，いまの政治家では政治を変えることはできません。私は，これからの新しい政治をしがらみにとらわれない新しい力で築いていきます。