古民家や歴史的建造物、国宝など伝統的な建築物の修復や、再生などする上で
今の建築の考え方から再生を考えるのも良いことですが
技法のベースともなっているものをご存じですか?
宮大工の棟梁は「匠明 奥書」(江戸初期・平内政信)というものをいわゆる指南書であり
伝統技法の設計マニュアルです。
「匠明」(平内家技術書)によれば、
"五意に通じ、昼夜怠らず、古人のつくった地割と格好の好悪を見分け、参考にするべし"
とある。
五意とは
・「式尺の墨曲」(規矩術を含む設計技術)、
・「算合」(積算)
・「手仕事」(大工技能)
・「絵様」
・「彫物」(飾り絵、彫刻)
をいい。ようするに・・・
職人には技能のみでなく昼夜にわたり、古人の作風を良く調べ、自分の独自性を発揮すること。
一生修行ということです。
伝統建築は心と通じます。
そういうことから、細かい技法、から注意点まで・・・
伝統建築を知るうえで、"基本"であり・"原点"です。
この"重書"から精神を得。
技を知る。
ことから始めなければなりませんな。