『古民家づくりは感動づくり』@神奈川県古民家家族

『古民家づくりは感動づくり』@神奈川県古民家家族

古民家の保存活用について活動をしている
"古民家家族"のブログです!古民家に関する事、古民家に携わる
こと、日々の活動を書いています。

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古民家や歴史的建造物、国宝など伝統的な建築物の修復や、再生などする上で
今の建築の考え方から再生を考えるのも良いことですが

技法のベースともなっているものをご存じですか?


宮大工の棟梁は「匠明 奥書」(江戸初期・平内政信)というものをいわゆる指南書であり
伝統技法の設計マニュアルです。

「匠明」(平内家技術書)によれば、

"五意に通じ、昼夜怠らず、古人のつくった地割と格好の好悪を見分け、参考にするべし"
とある。


五意とは
・「式尺の墨曲」(規矩術を含む設計技術)、
・「算合」(積算)
・「手仕事」(大工技能)
・「絵様」
・「彫物」(飾り絵、彫刻)

をいい。ようするに・・・

職人には技能のみでなく昼夜にわたり、古人の作風を良く調べ、自分の独自性を発揮すること。


一生修行ということです。
伝統建築は心と通じます。

そういうことから、細かい技法、から注意点まで・・・

伝統建築を知るうえで、"基本"であり・"原点"です。

この"重書"から精神を得。
技を知る。

ことから始めなければなりませんな。







「竪穴式住居の具合が悪いので見て頂きたい」

一本のお問い合わせがございましたので、見に行かせて頂きました。

古民家屋根のルーツともなっている"竪穴式住居"です。
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古民家の構造が潰れて
屋根だけが残った・・・みたいな形ですが。

簡単な説明ですが、
正しく言えば、これは原型で、穴を掘る→床を高くする。ことから
高床式~古民家のルーツが生まれたと考えられます。

なので、内部はこのように、農村民家と同様の仕様となっています。

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普段は侵入できないのですが、
調査のために中を見させていただきました。

「新しい学校で古いモノで出会う」というテーマのもと

昭和五十八年に建てられましたが、
平成八年四月に不審火によって焼失。

児童や地域の力によって平成八年十二月に再建しました。(すごいことですよね(^O^))

約17年の時を経て、茅、構造の状態を見て頂きたいとの要望にお応えするために
色々、案を出しました。

構造を支持している木材自体はまだまだ若く、使えますが。
茅の寿命は約20~30年で吹き替えの時期をむかえます。
少し、茅の中をかき分けると虫が生き生きと生きています。
結果として食糧を求める鳥がむしり、だんだんと剥げてしまっている状態の現状です。

通常、茅を害虫から守ることを目的として火を定期的に起こして茅を煙で燻す作業をおこないますが、ここでは小学校のためか、なかなかそのような危険行為は難しく、管理は行き届かなかったのが現状です。

丸葺き(全葺き替え)を要するか、差茅(古茅を1/3程度残して差し替える)
方法にするか、悩みどころです。

茅と同時にこうした旧来の構造の大変重要な"マンサクの若木"が劣化を始めていました。

茅葺替とマンサクの若木の締め直しをおこなわなくてはなりません。
小学校の教材用のモノなので、いずれにしても低予算で地域で行う行事になると思いますが、

これから未来のためにもしっかり残せるように、子供たちと一緒にやるのも面白いかもしれません。

これからPTA、校長との協議の下しっかり進めて行きたいと思います。


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古民家でイベントがあります。

ソーセージは買うものだと思っている方は多いはず。
でも、意外に簡単なソーセージ作り。
是非ご一緒に、天然羊腸を使って自家製のソーセージを楽しみませんか?
そして、ソーセージを作った後は、こだわりの材料を使ったドイツ料理をメインとしたお食事と、それに合うワイン・ビールなどのお飲み物をご用意いたします。
ギターの音色とともに、素敵なひとときをお過ごしください。
■日時
第一部:8月4日(日)13:00~15:00 「自家製ソーセージ教室」

第二部:8月4日(日)16:00~19:00 「ジャーマン風夕涼み会」

※第一部、第二部どちらか片方のご参加も承っております。

■内容
第一部「自家製ソーセージ教室」:天然羊腸を使って、豚肉およそ1kg分のソーセージを作ります。作ったソーセージは各自、お持ち帰り頂けます。

第二部「ジャーマン風夕涼み会」:ドイツ料理とお酒を楽しみます。
■第一部「自家製ソーセージ教室」持ち物
・エプロン
・三角布、ゴムなど
・タオル
・調理用ビニール手袋(必要な方)
・持ち帰り用ビニール袋(大きめサイズのジップロックなど)
・保冷剤、保冷袋

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ソーセージ美味しそうですね。
古民家家族鎌倉も色々なアイデアを考えて、古民家の活用を進めています。

これから、もっともっと活用が進めばと思います。

古民家家族平塚でも「古民家にウッドデッキをつくろ」の企画をしています。

昨日、テレビで見たんですが、古民家再生をDIYでやって店舗を開いている方の
紹介がありました。

古民家はもともとのベースが良いので、自分で少しづつアイデアを出せば
安価でできるとのこと。

その方は10万円くらいで、相当良い感じに再生されていました~

DIYアドバイザーを取得しましたので、DIYノウハウと古民家再生のノウハウを使って
こちらからも提案できればと思います。




築20年と・・・
比較的若いので古民家ではないのですが

伝統的住宅なのでアップします。

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まぁ、ほぼほぼ
外観は社寺建築のに近い様式です。

内部はといいますと

でた。



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格天井!

それと・・・




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凄い 書院窓!

欄間を撮り忘れましたが・・・見事でした。

柱や梁はとにかく太く

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メインの部屋、玄関などには、六寸~八寸のケヤキ柱です。だいたい20本くらい。
それで、居間などはほとんどが5寸~7寸のヒノキ柱。

いまではなかなか採れませんし、高価なものです。

実はこの案件は、皆が知っている大手ハウスメーカー様がこれらの材料を使って新築をするそうなのでこの民家を壊してその土地で建て直しを図るそうですが
このようなつくりはマニュアル外なので対応して頂きたいとのことで、
御力になれるのであればと・・・伺った次第です♪

解体の方法はいろいろあります。が、再利用のための解体はどれも手間費用がかかります。
柱だけであれば、自分の秘伝のやり方で安価にできる方法を採用することも考えています。

新築での提案もハウスメーカーさんと御一緒させて頂き「和風建築」のノウハウを少しでも
お伝えできればと思います。


和室のことを知っているようで知らない人は多いです。

床の間はなぜ一段高いの?とか
なんで床の間の地は板だったり、畳だったりするの?とか
床の間、床脇、書院(座敷飾り)はなんでセットなの?とか
飾り棚の誕生とか。
和室のマナーとか?
長押しはなんで必要?とか

色々、疑問は多いです。単に、

書院がついているから和室とか
床の間があるから和室とか
畳だから和室とか

それだけでは、どんな和室がいいか?という提案はできません。
古民家と伝統的和風建築も違いますし、厳密に言えば書院づくりと数奇屋づくりも違いますしね。

日本の伝統は深い。。。
まだまだ、勉強しないとなぁ。















国の文化審議会は19日、鎌倉市鎌倉山のレストラン「?亭(らいてい)」の本館と山門、藤沢市藤沢の洋紙問屋「桔梗屋」の店蔵と主屋、文庫蔵、同市羽鳥の「旧三觜(みつはし)八郎右衛門家住宅」の主屋と門、石塀の計8件(3か所)を、国の登録有形文化財(建造物)とするよう答申した。県内の国の登録有形文化財(建造物)は今回の8件を含め169件(91か所)になる。

 鎌倉市教育委員会によると、?亭は、明治から昭和初期にかけて鉄道事業を手がけた実業家、菅原恒覧(つねみ)の別荘「清香園」として1929年に建てられた。本館(166平方メートル)は、1階が鉄筋コンクリート造、2階が木造で、関東大震災で倒壊した横浜市の農家の木材を使って建てられた。和風建築にステンドグラスを合わせるなど、和洋融合スタイルが特徴だ。

 藤沢市郷土歴史課によると、桔梗屋は旧東海道藤沢宿で茶や紙の問屋を営んでいた旧家。1911年築の店蔵(59平方メートル)は、土蔵造りで外壁は黒しっくいで仕上げてあるほか、主屋(木造2階建て、118平方メートル)との境には千人扉と呼ばれる重厚な観音開きの戸がある。文庫蔵(49平方メートル)は1861年築。

 現在、同所は「桔梗屋洋紙」(本社・横浜市金沢区)の藤沢支店となっている。

 また、三觜家は室町時代にさかのぼる旧家で、江戸時代には羽鳥村(当時)の名主を務めた。主屋(143平方メートル)は木造2階建てで、同課は「堅く良質な木材をふんだんに使って堅固に組み立てられ、内部の装飾は細やかで遊び心がある」としている。毎週水曜と土曜の午前10時~午後3時に無料で公開している。

(2013年7月20日 読売新聞)

という記事がありました。


藤沢市の桔梗屋さんはわたしも気になっていた物件。
登録文化財ですが、
こうした文化が残されていくことは良いことだと思います。

神奈川古民家家族(一般社団法人神奈川県古民家再生協会)と神奈川建築士会で携わっている物件も、先月、文化庁の調査が入り、
新聞には公開していないが、答申されている。

2月頃の「官報告示」の予定で晴れて文化財登録されることを心から願っている。