カピカピオムツマン -49ページ目

意思表示

泣いている。
オムツマンが泣いている。
受話器の向こうで泣いている。



泣くという行為は、オムツマンの立派な意思表示。

『腹減った、母ちゃんメシまだ?』
『やべぇ、漏らしちった。マジきついってこれ』
『つーっか、眠い』

『あんた、だれ?』

    父ちゃんです...。

新着記事

『親バカだな』
って言われても、かまわない。
親バカで、何が悪い。ああそうさ、親バカさ。
オムツマンはかなりイケてる。
あんまり、サルっぽくないし。

『写真を見せて』
って言われれば、いつでも見せる準備は出来ているのだが。
もう、あまり言われない。
自分の中では、オムツマン誕生はかなりホットなネタなのだが、
周りの人の中では、もう、新着記事から外れてしまったのだろう。

さすがに自分から見せるほど、親バカではない。

オムツマン キック!!

この足か!
この足か!
キャンディのおなかを、蹴り続けていたのは。










『一日一度、30分でいいですから、じっと座って胎動があるかを確認してください』
って、産婦人科の先生は言うけども、
“せめて、30分ぐらいはじっとしていてくれ”
ってぐらい、オムツマンは元気に動いてた。
まあ、30分ってのは言いすぎだけど。30分ぐらいはじっとしてたな。

今、その蹴りの威力が発揮されている。
力いっぱい無くと、蹴りでベッドをずり上がり、
柵に頭をぶつけてる。

オムツマン誕生からまだ2週間。

ごめんよ、オムツマン

『うわっ、くっ』

ごめんよ、オムツマン。
一瞬、のけぞってしまったんだ。
キャンディとつながっていた、大事な大事なへその緒のにおいをかいで。

今日、へその緒がポロってとれた。
アサリの佃煮のようだった。茶色く干からびて。

“へその緒の切る場所によって、出べそになるかどうかが決まる”
 と信じてた。
オムツマンが誕生するまで。
へその緒を、おなかのギリギリの場所で切らないと出べそになると思ってた。

“へその緒って、干からびたヒモのような物”
 と信じてた。
オムツマンが誕生するまで。
桐箱の中には、干からびたヒモみたいなのが入ってると思ってた。



なめんなよ。

ブッ ブリ ブリブリブリブリブリ プッ

オムツマンのおしりから、粒々マスタードが出てきた。

おもらししてて、オムツを新しいのに取り替えて、
お尻拭きでお尻をきれいに拭いてあげてたら。
新しいオムツの上で。
やってくれた。交換したオムツの上で。

学んだ。
お尻を拭くのは、使用済みオムツの上でやろう。


オムツマンの使用済みオムツ入れに、
トム(ネコ ♂)がマーキングしてた。
キャンディも、おばあちゃんも、オムツマンにかかりっきり。
トムは若干ご機嫌斜め。
『ここはオレの縄張りだ、なめんなよ』と。

今日は育児デビューの日。