2月11~13日のあいだにかけて、僕の地元の友人がやってきてくれました。
 
 わざわざ厚木から来たこともあり、僕もそんな友人には礼を尽くしたいということもあり、ストックしてあったとっておきの一本を開けました。
 
 山崎合資会社『奥 十年低温熟成』です。
 
 





アルコール分 18.5度
原料米の品種名 愛知県産夢山水100%
製造年月 16.12(BY17)

 愛知県西尾市の地酒ですね。《尊皇蔵元》の名が示すように『尊皇』の銘酒で知られています。愛知県内ではよく目にする銘酒です。
 名古屋に出かけたとき、ふらっと立ち寄った酒店でたまたま目についたので買ってみた次第。
 酒米は夢山水という愛知県の酒造好適米。山田錦を親に持っており、まろやかできれいなお酒を醸せることから女性にうけやすいのだとか。

 しかし、10年ものですか……20年もののボルドーを飲んだときに「美味いけど香りも細くて枯れてるなぁ……」と思ったばかりに、そんな感じが無いかと心配になりましたけどね。
 


  まぁ杞憂でしょうから飲みましょう。
 グラスに入れると麦わら色。10年も経つとこうなるものなのかな?
 飲み口は滑らかに、かつとろみのある口当り。
 含むとじわりと酸味が染み渡るような感じで、ふわっと広がるパイナップルを思わせるトロピカルな香りに加えてウィスキーにも似たスモーキーな香りもやって来ます。
 余韻も穏やかで、旨味が残ってそれらがすっと抜けていく感じ。
 ボルドーを想起させる複雑で重厚な味わいかつ存在感ある香りで、思わず時間を忘れてしまいそうです。



 写真(筆者撮影)は鎌倉の円覚寺舎利殿(国宝)。
 このお酒のイメージです。禅寺のような落ち着いた風情。上の写真にもある鎌倉の古刹のような気品を感じられます。
 まさに「奥が深い」お酒です。日本酒における10年ものの古酒というのは飲んだことがないために、 ただただ「奥が深い……」と感嘆するばかり。
 
 日本酒とも、ウィスキーやワインとも違った今までに体験したことのない味わいに、日本酒の世界の大きさを知るばかりでした。


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