第9話
〜復活への道!!〜
家に帰った私は
大音量でB’zのCDをかけ、片手にはゴミ袋!
手始めに復縁の本・恋愛マニュアル本を
豪快にゴミ袋へ捨てていきました。
まさに気分はリアル
ブリジットジョーンズ
映画「ブリジットジョーンズの日記」で
彼にフラれ、自堕落な生活を送っていたブリジットが
一念発起してタバコやお酒、恋愛本を捨てて
再スタートを切る、という大好きなシーンがあるのです
次に彼から貰ったモノを
片っ端から集めました。
出張土産から一緒に出かけた先で買った
思い出の品まで。
後生大事にしまっておいたけど
全部ゴミ袋行きだ!!
そして誕生日や記念日の
プレゼントのアクセサリーたち。
手に取れば、
どんなシチュエーションで貰ったのか
その時何を話したかまで
鮮明に思い出します。
これは、
これは、、
やっぱり捨てられない、、
売る。←抜かりない
そして次にクローゼットを開ける。
彼の誕生日に着たワンピだ、
彼が好きだった服だ、
これらもみんなゴミ袋いきっ、、
いや、メルカリ行きだ!! ←やっぱり抜かりない
改めてクローゼットを見渡せば
ここ数年、本当に
自分の好みで自分のために買った服が
あまりに少ないことに唖然としました。
ほとんどが
彼が好きそう、褒めてくれそうだから、
こんな理由で買った服ばかり。
こんなところにまで影響してたとは。。
そんな彼軸で
買った服たちともおさらばだ!
残ったのはお気に入りのデニムと
ユニクロ数枚、、になっちゃったけど、、
これでいい!!
そして、大音量でかけた曲の歌詞が
いちいち心に響きます。
気づいてしまったよ僕を傷つけたのは
このボクだったよ ----------
わたしを傷つけてたのは、
紛れもなくこの私だった。
今まで本当にごめんね
もうわたしのことだけを見るよ
こうして、しがみついていた思い出は
数袋のゴミとなりあっけなくサヨナラ。
なんだか
身も心も軽くなった感じだ
後日。
思い出のプレゼント達は
大黒屋にて予想以上のお現金に変身して
帰って来ました チャリーン ←生々しい
メルカリに出品したお洋服たちも
ポンポン売れ、ひと月あまりで
〇〇万円になったのです
チャリンチャリーン ←生々しい、、
なんだか
新たな第一歩を踏み出した私に
神様がくれたお祝いのように思えました。
(大黒屋とメルカリからだろうとは言わないで)
急にお財布が潤ったな。
あ!
そうだ。
ハワイに行こう。
友人にLINEしました。
「至急、ハワイに飛びたいのですが
ご一緒しませんか!」
「オッケー!いつにする!?」
話が早いよ最高!!
大大大好きなハワイ。
思えば女友達と海外旅行なんて
何年ぶりだろう。
大好きだったのに、すっかり忘れていた。
ハワイの優しい風と力強い太陽と美しい海。
身も心も癒される。
まるでボロボロになった戦士が
やっと故郷に戻ったような安堵感でした。
※故郷は日本です
勝手に戦いを続けていたのは私だけど。
やっと終わった、もう次に進める。
言葉にするのが難しいけど
心でそう感じたのです。
わたしは前に進みたがってる。
最終日の早朝
ひとりで海を眺めながら
心の中で唱えました。
大丈夫。
私にはわたしがいる。
私が見たい世界を
わたしに見せよう。
世界一わたしを幸せにしよう。
短い旅でしたがとても濃厚な時間でした。
帰国し羽田に到着。
さあ、ここからスタートだ!!
あんなに泣いていた日々が嘘のように
私は変わりました
帰国してすぐに転職活動もスタート。
会社には辞めることを既に告げていたのです。
そもそも当時勤務していた会社も
彼軸で転職したものでした。
彼と出会った当初、
私は化粧品会社の本社勤務。
国内空港の免税店を担当していたため
出張も多く、イベントがあれば
本社勤務だろうと当然土日も出勤。
ただでさえ忙しい彼とつきあう上で
不規則な仕事は足枷になり
『彼と結婚して彼の望む通り
専業主婦になるからキャリアなんていらない』
そう思っての転職でした。
はい。腰掛けです
ルーティンワークで残業のない仕事。
希望通りの職場。
でももうその頃の私とは違う。
わたしのことを信じて
自分軸で生きていく。
大丈夫!!
もう完全復活だ!!!
こうして私は
失恋の悲しみ地獄から復活したのです。
完全復活しましたが
ほんの少しだけ続きます
えみ