第5話

ショボーン歯車が狂い始める〜不安、努力、努力〜



結婚を意識しはじめた私。

お互いの結婚観を話す事もあり、結婚するならこの人しかいないと思っていました



しかし、何の躊躇いもなく

幸せのため息を漏らしていられたのも束の間


付き合い始めて一年も経たない頃でしょうか。


少しずつ歯車は狂いはじめ、私は劣等感と不安に駆られ迷走することになるのです。。


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大好きな自慢の彼。


周囲から「彼ってどんな人?」と聞かれれば、

包み隠さず彼の事を話していました。

すると、大抵こんな類のセリフを言われます。



よくそんなハイスペックな彼ゲットできたね。逃げられないように捕まえとかなきゃね」


といった内容。 

(ハイスペックという言葉好きじゃないですが


とにかく、彼はなんでも揃ってるけど、私は取り立てて言うほどのものを持っていない


格差カップルだという事です。



そう頻繁に言われるうちに

だんだん、確かにそうかもしれない、

彼くらいの人なら、私なんかよりもっと美人でスタイル良くて、有名大学出身のお嬢様とつきあえるもんね。。と腑に落としてしまったのです。



私と彼には格差がある→

たまたま運良く付き合えたんだ→

付き合ってもらってるんだ

嫌われないようにしなきゃ→

だからもっと頑張らなきゃ 

と。
 

もちろんこういった事を言ってきた人のせいとか悪いという話ではないです。


全ては自分の捉え方次第

自分の世界を創っているのは自分だけ


(今の私なら同じセリフを言われてもこの頃とは違った反応をします

←と言うか今の私の周りにいる人からこんなセリフ自体出てこないでしょう



学歴や家庭環境に

コンプレックスの種を持っていた私は

自ら種を蒔き、劣等感を育てていくのです。


そして、そう思い込むと

勝手に脳はその証拠を集め

現実にその世界を創り始めます。


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時を同じくして、彼からは
忙しいから会えないと言われる事が増え

会える日も会えない日の連絡も

目に見えて減っていったのです。

そして、

他に女ができたのかも、飽きられたのかもと激しく妄想を繰り広げ。。。 


ショボーンショボーンショボーンショボーンショボーンショボーンショボーン


でも、

彼以上の人はいないし、絶対彼を手放しちゃいけない! 

と焦燥感に駆られた私は


もっと私が魅力的になれば彼の心を取り戻せるはず!!結婚できるはず!!


女磨きに躍起になりました!

それはもう、シャカリキになりました!えーん



しがないOLの安月給で

一回数万円のエステに通いジムに通い、外見を磨き

恋愛マニュアル本を片っ端から読み漁っては、そこに書かれている「正解」と思しきものを実践しました。



料理ができる女になる→

料理本を大量に購入、やりたくもないけど家庭料理の練習←美容代が嵩むから料理教室はいけない


・忙しい女になる→

つまらない女だと思われないよう、本当は家にいるのに今日は友達とご飯、とか習い事だとかメールする ←はぁ。。切ない


・本当は寂しいのに物分かりの良いフリ→

「そっか☆仕事頑張ってね!」とメールするも

その数時間後には「次の土曜は会えないの?」と催促←なりきれてない


・一緒にいるときは常に笑顔で穏やかに!ネガティヴ発言はしない!→言いたい事言えない。


などなどなど!!!ガーンガーンガーン   スポ根の域、、

 


しかし頑張れば頑張るほど

なぜか彼とはますます会えなくなり

さらに私は努力したのです。

努力が足りない、もっと頑張らなきゃいけない

そう思って。


彼を失う事に怯えながら

私は私を失っていったのです。



続きます右矢印


長編にお付き合いくださりありがとうございます