パルス電圧


 

(379回)

にひひ=仁助先生
叫び=与吉

にひひ今日は自動血球測定機の話をする

まずは昨日の
赤血球
の数え方

を復習してしてみるか

叫び昔は赤血球を
数えるには
まずは
血液を希釈して

計算盤に流し込み
顕微鏡で
0.2mm四方で
厚さ0.1mmの
区画を
5か所数えて

その数に希釈倍数200倍と
1mm四方の容積に戻す
50倍を掛ける

すなわち10000(1万)を
掛ければ
赤血球数が出ました

にひひそうじゃ
よく理解したのう
感心じゃ


叫びはい!
ありがとうございます


にひひしかしなあ
今は全て自動
測定してるのじゃ

原理はいろいろ
開発されたが
一般的な測定法を
説明しよう

しっかり
理解するのじゃぞ

叫びはい
しかし物理学は
苦手です

でも
頑張ります

にひひでは話そう
大きく分けると
電気抵抗法
散乱光法とがあるのじゃ

今日は
その電気抵抗法
話すぞ

叫び先生
電気抵抗法ということは
オームの法則ですか

にひひいや!そのとおりじゃ
高等学校で習ったであろう

間違いなく
習っとるぞ

叫びはい
仁助先生

にひひそうじゃ
九州大学のホームページに
分かりやすい
絵があったので
お借りしよう

パルス電圧
この絵を見てくれ

オームの法則を
利用したものじゃ

少しずつ整理しながら
着いてきなさい

血液を電解質溶液
希釈するのじゃ

その希釈液を
陰極側(-)に入れるのじゃ

そして
陽極側へ吸引する
血球は(赤血球・白血球・血小板)
小さな穴(アパーチャー)を
通り
電解質溶液とともに
陽極側に
移動する
のじゃ

叫びえ~と
それはどういうことですか

にひひそうよのう
ここでオームの法則じゃ

この小さい穴を通る
電流を一定に
しておくとじゃ

小さい穴を通ると
血球が抵抗
となるのじゃ

(オームの法則)

I(電流)=V(電圧)/R(抵抗)

電流を定電流にすると
抵抗が増えると
電圧も増える


つまりじゃ
抵抗が増えるということ
すなわち
通る血球の大きさ
によって


電圧も電流を
一定にするために
増える
のじゃ

この増えた電圧
すなわち
パルス電圧
わかるので

一定量の
溶液の通過電圧
表にすると
数と大きさが
分かるのじゃ

このパルス電圧の
高さ

血球の体積なのじゃ

これらの赤血球の
大きさの平均

平均赤血球容積
言うのじゃ

MCVとも言うぞ
mean
corpuscular
volume


この時
赤血球を測定しているのじゃが


じつは白血球も
血小板も
いしょに数えている
のじゃ

叫びへえ~
じゃあ 実際より多く
数えているんですか

にひひそうよのう
実は
白血球は血液中の数
非常に少なく
多くても
10000/μℓじゃ

すなわち
赤血球の1/500じゃあ

叫びということは
白血球は赤血球を
数える時は
数が非常に少ないので

無視されているのですね

にひひそうじゃ
そして血小板は
20fℓ以下で
2fℓ以上の大きさの
細胞を数えているのじゃぞ

叫び先生
そういえば
友達が血小板数が25万/μℓ
とか言っていました

にひひそうじゃよ
血小板数は赤血球の
20分の1くらいじゃのお

叫びはい
わかりました

にひひ血液中の赤血球が多いので
あらかじめ
測定機器によっても違うが
500倍~10000倍くらいに
希釈
しておるのじゃ



叫び自動血球測定機で
算定するのは
ずいぶんと便利ですね

にひひそうじゃよ

手間と検査時間を
できるだけ
短時間にするために

絶えず研究・開発
しているのじゃ
大事なんじゃ

叫び私ももっともっと
勉強して

その一員に
なれるように
頑張ります

にひひよく分かったな
では
続きは
明日にしよう

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