「ありがとう」

感謝の言葉を伝えるときに言う言葉。


私たちは、日常生活のなかで「ありがとう」という言葉を当たり前のように使っています。

例えば、仕事でお客様に対して「ありがとうございます」というのは当然のことですよね。

よく経営者の方が言う言葉。

「お金、お金と思って儲けようとしているときは、全然ダメ。

けれども、そのような欲を捨てて、本当にお客様の役に立つ、あるいはお客様に感謝する気持ちが出てくると、自然とお客様が寄ってきて、儲かってしまう」。

そのような話はよく聞くことですよね。

しかし、なんか偽善者っぽく聞こえてしまうきれいごとの言葉にも思えてしまいます。

また、家庭でも同じ。

私はよく娘が頼んだことをしてあげるのですが、そんなときに娘に向かって「なんて言うの?」と感謝を強要してしまうことがあります。

そうすると娘は「ありがとう」とは言います。

なんか機械的ですよね。

けれども、どこまでお互いに感謝の気持ちを心から表現できているかというと、疑問符「?」が付いてしまいます。

どうも、”感謝する”ということはなかなか難しいようです。

何が問題なのでしょうか?




感謝するということ。

どうも私たちは感謝することに鈍感になっているようです。

例えば、恋人から思ってもいないプレゼントをされたり、家族から「パパ、ありがとう」と心を込めていわれたりしたら、びっくりして本当に感謝の気持ちが湧いてきます。

もともと「ありがとう」という言葉は、「有ること」が「難い(むずかしい)」というくらい、意外なこと、びっくりすることが語源のようです。

ですから、その意外性に感謝するというのが「ありがとう」。

美しい言葉ですよね。

けれども、いつも「ありがとう」と言っていると、その感動の気持ちはどこかに行ってしまうのでしょう。

いつもしてもらうことは当たり前になってしまうようです。




ところで、そんな気持ちに気づいたときに、突然その気持ちをホンキで表現してみようとするとどういうことが想定されるでしょうか。

例えば、親に向かっていつも文句ばっかり言っている子供。

その子がある日突然・・・

「ママ、産んでくれてありがとう(パパ、育ててくれてありがとう)」と、もしも電話等で言ってきたら・・・?

そんなことを私の娘が言ったとしたら「えっ?どうしたんだ」と心配になってしまいます。


そうして、もしかしてこの子は死ぬ気じゃないかなどと私なら気が動転してしまうことでしょう。

それくらいに、日頃「ありがとう」などの感謝の気持ちは心を込めて言い合っていない言葉であるということですよね。



ですから、日頃から、感謝の言葉は、感情、こころを込めてお互いに言い合うことが大切なようです。

例えば、私があるセミナーでやった”ポジションチェンジ”というワークショップ。

日頃感謝している人と自分。

私の場合は妻と私。

椅子をふたつ用意して、自分の椅子、妻の椅子を対面に置く。

そうして、まず、自分が架空の妻に向かって

「ママ、いつもありがとう。こんなダメ父ちゃんでもよく一緒にいてくれて・・・」

そんな言葉を投げかけます。

そのあとで自分が妻の椅子に座って、妻の立場で私に向かって話をする。

「パパ、いつもありがとう・・・」。

実はこのワークは魔物です。

私の場合には、泣けて泣けて・・・

言葉が出なくなるほど泣けてしまいました。

このように、感謝を感じる感性を磨くこと。

日頃から、相手がしてくれたことを「当たり前」ではなく、いつも「有ること」が「難しい」くらい「ありがたい」気持ちを相手に伝えられるようになると、自分自身もそして家族、あるいは仕事などの人間関係も本当に良くなるでしょう。

そしてそれが幸せというものかもしれません。

是非、そんなワークショップも含めて、親しい人と心の交換をしてみましょう。

こころがあたたかくなりますよ!!!



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