生活の中には様々な「音」があるものでして。
雨の音、物音、数えればキリがないほど様々な音があるものでございます。
人の声も音、音を楽しむと書いて音楽、人の声の音を使った音楽は歌とも申しますがそれはさておいて。
皆さま肘内障という疾患をご存知でしょうか?
小さい子供さんが肘を外してしまう、アレですね。
小さい子供さんは骨がまだ未成熟であり、図のように本来引っ掛かるはずの骨がまだ出来ておらず、輪っかになっている靭帯からスポッと抜けてしまうんです。
当然ながら関節のアライメントが乱れるので痛いです。外してしまうと子供さんはものすごーく泣きます。
ある日の事。私がいつものように院内で施術をしておりますと、なにやら外から「音」が聞こえてきます。
その「音」は次第にこちらに近づき、大きくなってきたなーと思うと、院の玄関の開く音と共にものすごい大きさに。
ええ、そうです。音の正体は肘内障で肘を外してしまった子供さんの泣き声。先日いらしたのは4歳の女の子です。
しきりに泣きながら、「ママのバカ〜!!!」と叫んでいます。引っ張られちゃったのかな?思い、お母様に事情を伺いますと
「きょうだい喧嘩をしていた所を止めに入った時に引っ張ってしまった」とのこと。なるほど、それで「ママのバカ〜!!」なわけですね。
よし、では整復しようと思い目をやると、その子は私を見て更に大きくなる泣き声の「音」。
すぐに手を取り、整復操作、それと共に手で感じる整復の「音」。
びっくりしたままの女の子。しばらく泣き続け、「ママのバカ〜!!」と言い続けます。
2分程経ち、その「音」は静かになり、ちらっと覗いてみると、女の子がお母様の頭を撫でていらっしゃいます。きちんと整復できましたね(笑)
するとそのお子さん、今度は違った「音」を出していました。
「ママ、バカって言ってごめんね。」
とまあ、最後はとても優しい「音」に変わりました、というお話でございました。
クリスマスの近いこの時期、おもちゃ売り場などでは手を引っ張るのにはご注意下さいね٩(^‿^)۶