【ビエルサ好きは、無類のサッカーばか】
何事も戦術ありきから入るヒト。
アマチュアで今の主流4-5-1を本気で実践しようとするヒト。
ポゼッションを高めようとしている場所が、ほとんどDFラインのチーム。
で、たいたいが相手バイタルエリアに入る前にカットされてやられる。
何がしたいんだろう。
もちろん、
プロの世界も一緒の現象はよくある。
まあ世界最高峰のチームが相手なら手も足も出なくなるのは当たり前である。
しかしビエルサくらい、
現チームのストロングポイントとやれる事とやれない事の現状分析が優れている指揮官はいない。
唯一、スペクタクルで理想的なサッカーを披露しつつジャイアントキリングできる指揮官。
今期からリーグ中小クラブ、A・ビルバオの指揮官としていきなりヨーロッパリーグ準優勝。
リーグで対戦したバルセロナのグアルディオラからして、
『まるで獣のようだった。7人が攻め、11人が全力で攻め、守る』と讃え、
司令塔シャビは、
『これほど攻撃的なチームがこの世に残っていたことを感謝したい』
ライバル、レアルマドリーでさえバルサとの戦い方をまだ模索している。
未だカウンターによる攻撃がほとんどで、
ある意味、この戦力で向き合ってくるビルバオをライバルへの皮肉とも取れる発言かもしれない。
ビエルサの絶対は、グアルディオラの絶対と似ている。
「ボールを持っていなければ攻められないし、失ったら奪うのは当然」
絶対的違いは、
一流の素材と厨房を持っているグアルディオラに対し、
野菜そのものの素材を信じ、調理の工夫とやり方しだいでは三ツ星レストランに引けを取らない戦術だ。
では、なぜビエルサはビッグクラブを率いる事をしないのか。
頑固そうな所をみると、クラブ首脳陣にとっては扱いづらそうだが、
私はビエルサがこういっているように思える。
『サッカーとはいたってシンプルで、成長を信じることです』