韓国が、内戦に突入する可能性があるという。著名評論家の櫻井よしこ氏などが、韓国の政治ウォッチャーのそうした見方を紹介している。

 

憲法で認められている国民抵抗権
 韓国では、憲法で「国民抵抗権」が保証されているという。
 国家が危機に陥りそうになった場合は、街頭で、あるいは武力で、それを招来した政権を打倒できるのだそうだ。
 今、それを大真面目で論じているのは、保守系市民である。彼らは、憲法裁判所が朴槿恵氏の大統領罷免を認める決定を下した3月10日、憲法裁前で死者まで出す激しい抗議行動を行ったことで知られる(写真)。

 

 


 中核となっているのは退役軍人などで、5月の大統領選でもし文在寅のような親北(韓国では北朝鮮ならず者集団に盲従するという意味で「従北」と呼ぶ)派が勝った場合、総力で「国民抵抗権」を発動する構えだという。

 

「従北」の文在寅は「当選したらアメリカよりまず北朝鮮に行く」
 「文在寅大統領」となった場合、文は「当選したらアメリカよりまず北朝鮮に行く」と言っているように、金正恩への服従の挨拶に行くだろう。
 そして北朝鮮ならず者集団主導の下で、南北連邦制での統一を目指すだろう。むろん、その前に世界の鼻つまみ者の北朝鮮ならず者集団への経済援助を洪水のように実施するに違いない。
 具体的には、コメなどの食料支援、そして朴政権下で閉鎖された開城工業団地の再開と李明博政権下で停止された金剛山観光を再開するだろう。実際、文在寅は、そうする、と明言している。

 

北朝鮮への経済支援は国連安保理決議違反
 これらは国連安保理決議による北朝鮮制裁に明白に違反する。そればかりか、経済危機にあるならず者集団に多大な経済支援をすることにより、彼らの核とミサイル開発にさらに油を注ぐことになる。
 そうなれば韓国そのものが国連安保理で非難され、国際的に孤立する。むろんアメリカからは厳しい制裁を受けるだろう。
 となれば、金正恩の思う壺である。文在寅の取る道は、北朝鮮ならず者集団との連邦制への逃避しかない。
 韓国のソウルに、金正恩の操り人形が乗り込んできて、韓国の国政を壟断することになる。
 こうなれば、もう国家の危機、そのものである。

 

文在寅の描く南北連邦制は北朝鮮ならず者集団による韓国併合そのもの
 連邦制のペテンは、かつて1975年に共産国家北ベトナムによる南ベトナムの軍事的制圧で、一時的に南北ベトナムが連邦国家になった結果を見れば、明白だ。1年後、北ベトナムは、連邦を解消し、南ベトナムの完全併合を成し遂げた。
 かつて金正日が、連邦制の狙いを次のように述べたことがある。
 「南は、保守と我々と同盟を組む革新で1対1だが、北は2すべてが我々の側だ。結局3対1で、我々が多数派になる」。
 だから「連邦制」による平和も束の間の間だけであり、北ベトナムの南ベトナム併合の後に、南からの夥しいボート・ピープルが出たことで明らかなように、金正恩暴力支配を嫌った多数の韓国民の亡命と、保守派・中立派政治家の大粛清が待ち受けている。

 

韓国は社会的、経済的な大騒乱に
 だから「国民抵抗権」の発動、となるのである。
 文在寅当選の場合、韓国は内戦状態に陥る可能性は高い。
 これは、韓国経済に激しい打撃となるだろう。そうした社会・経済の大混乱は、軍が出てきて収拾するしかない。
 国際的には、どうか。

 

文在寅政権は1年ももたない
 事実上の北による韓国支配の南北連邦制は、アメリカは絶対に許さないだろうし、スターリニスト中国も容認しないだろう。核とミサイルを持ったならず者集団が、韓国のサムスン、LG、現代自動車などの先端技術を手に入れたら、即自国の脅威になることは明らかだからだ。
 文在寅大統領打倒の内戦になれば、アメリカと中国が共に手を携えて保守反乱側に付くと考えられる。
 もろもろ考えれば、文在寅が大統領になっても、1年ももたないのではないか。李承晩を実力で倒した4.19学生革命(写真)の再現である。

 


 それを日本人の我々も望む。

 

昨年の今日の日記:「オバマの私益『レガシー作り』に利用されたキューバ訪問、人権状況改善はなされず」