あれから一ヶ月くらいたつんだね。
早いな。もう、記憶が薄れてく、、、、。
私の住む街は、台風15号の影響で、被害にあった。
うちは、玄関まで水が入り、靴が濡れた。
ばあばっちは、床下浸水。
ご近所さんには、床上浸水の家もあって大変だった。
夜のうちに通過したので、朝目が覚めるまで、
被害に気が付かなかった。
外がにぎやかだったので、外に出ようとしてびっくり‼︎
玄関びしょびしょ。
慌てて外に出たら、庭と道路ドロドロ。
にぎやかだと思ったら、
ご近所さん、泥を洗い流そうと、水を撒いてた。
「すごいね〜。家は大丈夫?」と声をかけあっている。
庭にでて水を流していたら、
ばあばから緊急電話。
「すごい事になっているから、きてや〜。」
急いで行くと、玄関の踏み板まで水が来たようで、泥で真っしろ。
とりあえず泥を流そうと、ホースで流していたら、だんだん水量が減ってきて、心もとなくなってきた。
あれ? 断水?
急いで流しに行って、ペットボトルに溜めたけど、一本いれたら止まってしまった。
水出ない。断水だ。
停電はあるけど、60年この街にすんでいるけど、まだ断水は無い。
なんたって清水。水に困るなんて思わなかった。
地震が来るからと、
非常用のペットボトル用意してて良かった。
風呂場の水は半分ほど残っている。
今日はなんとかなるけど、明日からどうする。
夕方になり、町内放送で、小学校での水の給水を知る。翌朝7時から。
父ちゃんが6時半から並んでくれたけど、
すでに長蛇の列。
2時間並んで目の前で給水車がからになり、
給水車が水をくみにいき、
戻ってくるのにさらに一時間半。
計3時間半かけて、いのちの水をゲット。
市には、給水車が9台しか無いそうな。
お年寄りとかも並んでいて、
この時間は気の毒。
重い水を運ぶのも大変そう。
この地域は、高齢化が進み、
一人暮らしの方も多い。
給水所の人の話では、復旧には1週間以上かかるかもとのこと。
水が出なくなると、こんなに大変で辛いとは思わなかった。
1番のストレスはトイレが流せないこと。
同じくらい手が洗えないのもつらい。
つい、蛇口を捻ってしまい、がっくりする。
1日目は不安しかなかったけど、
県内や、遠くの県からも給水車が来てくれて、
たくさん待たなくても水がもらえるようになった。
娘の住む街からも、給水車がきたよ。
断水の原因は、川の増水により取水口が泥や瓦礫で塞がってしまったせいだったんだけど、
重機が入らず人力でやるしかなくて、
始め市では、復旧の目処が立たないと言っていたんだけど、
自衛隊の方が来て、夜通しの作業をしてくださり、すごい速さで復旧した。
私の地区は、断水から5日で水が出た。
ありがたかった。感謝です。
今回、市からの情報は、ラインでしか届かず、
町内放送は聞き取りづらく、
どこに行けば水がもらえ、車で行っても良いか等、欲しい情報が入ってこなかった。
1番頼りになったのは、SNS。
これによって、断水はうちの区だけで、
隣の区には水が出ると知った。
井戸水が出る方が、水をわけてくださっていたり、スポーツ施設の方や、お店の方がシャワーを無料で使わせてくれていたり、
どこのお店に行けば、ペットボトルや水を運ぶ容器を売っているよとか、
どこの給水所なら待たずに水を貰えるよとか、
いろんな人が、教えてあげなくっちゃと思った情報を発信してくれていて、
大変役立った。
遠くの街から、支援物資を運んできてくれて、
どこどこで分けていますとか、
必要の方、届けますとかのメッセージもあって、
本当に困っている時の、見ず知らずの方がたの親切が身にしみた。
今度どこかで何かあった時は、協力出来る人になりたいと思った。
SNSが届かないばあばには、
ご近所の方がつぎつぎと様子を見に来てくれて、
「玄関まで水入っちゃて、大変だったや〜。
今、電話して娘が来てくれたから、大丈夫だよ。あんたんとこはどうだね〜?」と、母が答えていた。
ご近所さんは、ありがたい。
ご近所さんとは仲良くしなければと思った。
今回の件での教訓。
風呂の水は捨てない。
ペットボトルの水を備蓄。
水を運ぶ給水容器の準備。
大水の後、まずやる事は水を流しての掃除ではなく、水を溜める事。
トイレの水は大量に流さないと流れない。
防災用の簡易トイレは必須。
東海地震に備えて、訓練積んでいると思っていたけど、平和な時の想像力って、貧弱だった。
これを機会に、防災の備え考え直そうと思う。
ちなみに、断水被害もおさまって、
やれやれと思った頃に、
市の老人福祉課から、6本のペットボトルが、
ばあばっちに届いた。
「もう、水はおぼれそうにあるら〜。
わしゃ、いらんや〜。」とばあば。
公共の援助はあまり期待せず、
自分で備えなければと強く思った。