武士道の萌芽 | 朝倉新哉の研究室

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ウィキペディアには、武士道という言葉が書物に現れたのは、

『甲陽軍鑑』(江戸時代初期に成立)が最初だと書かれています。

確かに、書物に書かれたのはそれが最初なのでしょう。

しかし、武士道のもととなった価値観、考え方は、もっと昔からあったはずです。

平安時代には、「弓矢取る身の習い」という言葉がありました。

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〈弓矢とる身の習〉は
〈大将軍の前にては,親死に子討たるれども顧みず弥(いや)が上に死に重なって戦ふ〉
(古活字本《保元物語》)ことで,
主君への残るところのない献身である。
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http://kotobank.jp/word/%E5%BC%93%E7%9F%A2%E3%81%A8%E3%82%8B%E8%BA%AB%E3%81%AE%E7%BF%92
から抜粋して引用。(青字強調は筆者による)


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武士は発生以来、王朝貴族に対する自己の意識を確認し、
武士独特の生き方があると自覚した時、「弓矢を取る身の習い」という言葉が生まれた。
「弓矢を取る身の習い」とは、『保元物語』で見るように、
「大将軍の前にては、親死に、子討たるけれども顧みず、
 弥(いや)が上に死に重なって、戦ふとぞ聞く」
とある。
これによれば、恩顧を受けた主君の馬前に討ち死することであった。
要約すれば、君主への揺るぎない献身ということになるだろう。
『保元物語』でいう、「弓矢を取る身の習い」は、武士社会にその伝統として受け継がれた。
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http://www.daitouryu.com/japanese/column/top/kumonosuden/col_daitouryukumonosuden07.html
から抜粋して引用。(青字強調は筆者による)

以上から、平安時代には、武士道のもととなった価値観は存在していたと言えます。

では、武士道の起源は平安時代かというと、そうではありません。

もっと遡ることができるのです。

1968年に、埼玉県行田市の稲荷山古墳から鉄剣が出土しました。

$国家戦略研究





























http://blog.livedoor.jp/rekisiwatanabe/archives/23998390.htmlより転載

この文字は、金象嵌という手の込んだ手法で刻まれています。

内容は、以下のようなものです。

「辛亥の年七月中、記す。ヲワケの臣。
 上祖、名はオホヒコ。
 其の児、(名は)タカリのスクネ。
 其の児、名はテヨカリワケ。
 其の児、名はタカヒ(ハ)シワケ。
 其の児、名はタサキワケ。
 其の児、名はハテヒ。
 其の児、名はカサヒ(ハ)ヨ。
 其の児、名はヲワケの臣。
 世々、杖刀人の首と為り、奉事し来り今に至る。
 ワカタケルの大王の寺、シキの宮に在る時、吾、天下を左治し、
 此の百練の利刀を作らしめ、吾が奉事の根原を記す也。」

私は、ヲワケの臣だ。
先祖のオホヒコから、8代に渡って
”杖刀人の首”(じょうとうじんのおびと 親衛隊長のような役目)を務めてきた。

という意味のことが刻まれています。

(それ以外は省略します)

”ワカタケルの大王”とは、雄略天皇を指している、というのが有力な説です。

このヲワケの臣は、8代も前から天皇に仕えてきたことを自慢しているのです。

わざわざ金象嵌で文字を刻んでいるのですから、

代々、天皇に仕えてきたことを誇っている、と解釈するのが自然です。

つまり、この鉄剣が作られた時代には、

主君に忠実に仕えることを誇る価値観が存在していた、

ということになります。

しかも、杖刀人の首というのは、親衛隊長であり、”武人”です。

武人であるヲワケの臣が、主君に忠実であることを誇っているのです。

主君に忠義を尽くす、というのは、武士道の根幹です。

これを武士道の萌芽であると考えて何の不都合があるでしょう。

”辛亥の年”とは、西暦471年だというのが定説です。

ですから、5世紀後半には、武士道の萌芽はあったと考えるべきです。

雄略天皇以後もずっと、天皇、皇室は存在し続けました。

天皇に仕える人々(その中には武人も含まれる)も存在し続けました。

であるなら、

主君に忠実であることを誇る価値観(=武士道の原点)も同時に存在し続けた、

と考えるべきでしょう。

それが、平安時代の武士の”弓矢取る身の習い”(=君主への揺るぎない献身)

につながり、やがて武士道と呼ばれる価値観になっていった、

そう考えるのが自然でしょう。


韓国人は、武士道の起源も朝鮮半島にあるなどと、ほざいているようです。

そんなことは、2億%ありえません。


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