↓を読まれる方で、まだ前後編を読まれてない方は

先に読まれてからをおススメ致します。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

チョモは忙しい

 

トルベやトクマン達の様に

目立った行動をしているわけではないので

分からない者も多いかもしれないが、

チョモは本っ当に忙しいのだ

 

なのに、

あの事件()以降、ちょいちょい

任務とは関係のない事件に巻き込まれ

更に忙しい思いをしている

 

「勘弁してくれよ...」

と思いつつも生来の生真面目さから

無下にも出来ず、

結果、自分の首を絞める事になる

 

 

そして、今回も同様の事が起きた

急な任務で方々を

くたくたになりながらも駆けずり回って

漸く部屋に戻ると、空気が一変していた

 

その理由は

中央の椅子に座している存在のせいなのは

明らかだった

 

 

「何をしている」

『・・・・・・チョモ様に・・・お願いが』

「何だ」

『私の”真似”をしている者を捕らえて欲しいのです』

「真似?」

『はい』

 

 

そう頷くと、今までのことを話し始めた

自分が”一番始めに”この事件を起こしたこと

まるで便乗するかのように自分の真似をし、

楽しんでいる者が居ること

 

だが、話しているうちに

段々と様子がおかしくなっていく

 

自分がどれだけこの殺しを楽しんでいたか

これからという時に、

然も不意打ちで自分が殺されて

悔しくて悲しくてしょうがないのに

だけど一番悔しいのは

死んでからも自分の真似をして

殺しを行う輩が現れたことだった

 

 

『これからという時に邪魔をされて・・・

   然もこの殺しに

   何の信念も思い入れも無い者が

   平然と私の振りをして・・・

   それがあまりにも悔しくて・・・』

「何故その様なことまで話す?

   俺はお前のやったことに対して

   賛同する気はないぞ」

『分かっています

   私はただチョモ様に

   其奴を捕らえて欲しいだけです・・・」

 


そう言ってはらはらと涙を零す様が

哀れで儚げでチョモは一瞬、同情しかけた

だが、間違ってはいけない

この者は人を殺した罪人なのだ

 

 

「分かった

   して、お前が捕らえて欲しい者は誰だ」

『それは・・・迂達赤の***』

「…彼奴か」

『はい、あの者は夜勤の番の時に

   事に及んでいるようです

   ですから今宵も行動を起こすかと...』

「なるほど...敢えて任務の時にとは

   どこまでも汚い男だ

   分かった、直ぐ動こう」

 

 

チョモは踵を返し

部屋の戸に手を掛けると

それを止める様に声を掛けられた

 

 

『あゝそれと!』

「何だ」

『あの者は私を殺しておりません』

「何!?如何いうことだ?

   お前を殺した者が他に居ると云うことか

   誰だ?」

『それは言えません

   ・・・其奴に関しては私が手を下す』

 

 

そう言うと”女”から

恐ろしいまでの殺気が放たれた

 

 

『私はね、チョモ様自分が許せなのです

   剣の腕は武閣氏の中でも

   一二を争うと言われた私が

   たかが女官如きにこのざま...

   然も、私が死んでからも彼奴等

   私の真似をして・・・絶対に許さないっ』

 

 

その言葉通り、数日の後、

男は森の中で、

女官は王宮の片隅で遺体となって発見された

 

 

 

 

 

 

 

 

 


覚えておりますでしょうか。

※前編にてさらりと書いておりますが、

犠牲になった者達の中に武閣氏も交じっていたことを。

 

本当の犯人は↑この人だったわけです。

 

楽しんで頂けたでしょうか。

楽しんで頂けていたら嬉しいです。

 

 

 

 

 

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