我ながら、

らしくないことをしていることは分かっている

 

ただ、普段は露程も興味のない

あの天女の言葉が妙に

心に引っ掛かってしまったのだ

 

“何これ?”

 

差し出した茶食(タシク)を前に、

俺を見つめるこいつ

 

“いや…

 実はその…”

 

言いよどむ俺にパタパタと手で仰ぎながら、

呆れたように話し出す

 

“あんたもあの女に唆されたくち?

 まったく、こんなときばかり

 惑わされちゃって、どうしようもないわね

 

 何、その顔・・・

 数日前から浮き足だっておかしな行動取ってたの、

 私が気付かないとでも思ったの?”

 

唖然とする俺に、更に追い討ちをかける

 

“で、ちょっと調べたら、あの女が、

 今日、天界では恋慕う相手に想いを込めて

 茶菓子を渡す日だとかって言ってるらしいじゃない

 

 あんたがまさかそんな話に

 傾倒するとは思ってなかったから、

 気にも留めなかったんだけど

 まさかとはね…”

 

ため息をつきながら、

手元にある茶食(タシク)を見つめる

 

 

分かってはいたが、

ここまでやり込められるとは

 

がっくり肩を落とす俺を見つめ、

小さく笑いながら、

茶色(タシク)を口に入れる

 

“今日は、

 恋慕う相手に想いを伝える日なのよね・・・

 じゃあ、私もあげないといけないわね”

 

小さな声でひとり言のように話す言葉に、

驚いて顔をあげると、

こいつの唇が俺の唇に触れる

 

茶食(タシク)の甘味と

こいつ自身の甘さが交わる

 

“これでいいかしら”

 

妖艶な笑顔を見せる

こいつの腕を引き寄せ、

更なる甘美を求める

 

“いや、まだ足りない”

 

 

 

 

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