母上に初めての手紙。

米寿祝いの席で、

母上に手紙を書き、列席した方々にも聞いてもらいました。

その手紙をキミに送ります。

自分が約束したことをキミにも見守ってほしいから、

ぜひ、読んでくださいね！

ここから～

祝　米寿！

このたび母上には、めでたく米寿のお祝いを迎えられたこと、

心よりお喜び申し上げます。

ますます元気に、健康に過ごされるようご自愛ください。

健康のために身体をいたわりながら、少し運動をするとよいのですが。

散歩を趣味に出来ないものかと思います。

散歩なら何時でも付き合いますよ。

これからは自分達が親孝行する番なのですが、

アルバイトすら雇ってもらえない現実がここにあります。

例え安くても、仕事ができることは幸せだと痛感しています。

６８にもなって、心配や迷惑ばかりかけていることお許しください。

しかし、気持ちだけは前向きに考え行動しています。

インターネットビジネスを必ず成功させるために、

必死で勉強しているので今しばらく待ってください。

次の卒寿を祝える時には成功した自分を見てもらいたいです。

子供のころを思い出したりもします。

苦しかったこと、楽しかった思い出も沢山ありますね。

母上には甘えた事がなかった直仁だけれど、

今甘えている自分が情けなくもあります。

卒寿までには、温泉にでも自分が招待出来るようになりたい。

いや、必ずなりますので元気で健康でいてほしい。

長生きは、得の人生であるべきだと思う、

何の心配もなく、ゆったりと暮らせる日を必ずつくると今約束します。

そして上寿のお祝いも視野に少しばかりの幸せを引き寄せます。

強く願い行動すれば、夢は必ず実現する。

過去を振り向かず、常に前をみてポジティブに

残された人生に悔いを残さぬように、

幸せな明日を迎える日々でありたいと願っております。

自分を生んでくれて有難う。

母上様

長男　直仁

６月３０日　

ここまで。

祭壇に向かって手を合わせる母上。

片目を失った直光と障害で警察の厄介になている明浩の二人を

女手ひとつで一人前の男に育て、

88才の今でも現役で経理の仕事をしている母上を尊敬しています。

その母上が、独立して5年目（22才）の時キミは結婚するときも、

猛反対したよね、それを跳ね除けて結婚してから、

44年の歳月を重ねたが、母上は頑固でキミ亡き今、

増々キミの奥さんを嫌っているので困っています。

一番母上の面倒を見てくれているキミの奥さんなのに・・・。

最近の母上は、少し痴呆の兆候が出ています。

それは、なにをしても楽しくない、何もしたくない、

ベッドに横になりテレビをつけたまま、

ただただ我がままを言いボーとしている時間が一番長いので・・・

これは痴呆の兆候だそうです。

そんな母上のために、昨年暮れにキミの奥さんが、

88歳のお祝いの席を設けてくれました。

しかし、最近人の言うことを聞かなくなってきました。

会社の人も、家族ももうすこし素直になってくれたと手を焼いています。

そして、二言目には直光が生きていたら・・・

早く迎えに着てよ・・・などとキミの祭壇に向かって、

手を合わせる母上を見ると辛くなります。

自分はもっともっと長生きしてほしいので、

けして迎えになど来てくれるなよ！

そちらからも母上が、

楽しく素直に暮らせるよう見守ってくださいね！

桜も開花して春本番を迎えるいま。

ちょっと肌寒いひもあるが暖かいひが多くなりましたね。

「体調を崩されないよう気をつけてください。」

キミが生きている内にもっと強く勧めればよかったことが・・・

免疫力をつける食材の話をしてあげればよかったと、

悔やまれます。

免疫力を付けてガンと戦い勝利してほしかった。

身体の温まる根生姜や根野菜を意識して食べ、

それと免疫力アップのために蜂蜜や、

赤・オレンジ・白の野菜や果物をね！

赤トマトのリコピン

パプリカ・トウガラシのカプサンチン

オレンジ色の人参・カボチャのベータカロチン

白色の玉ねぎのケルセチン

などの成分が免疫力を高めてくれるのです。

健康な時から実践してもらいたかった

直仁の健康法です。

我が家の歴史

青空の下で天国のキミを思い出しながら

我が家の大きな出来事を思い出し記録してみました。

目を通してみてくれ！

1.直仁小学1年の春。オヤジが剃刀の製造会社を設立。

　従業員約20名だったと記憶している。

1.直仁小学４年・三男「直光」小学１年生の春、

　チャンバラごっこで左目を失う。

1.１年後母が「直光」を連れて家出する。

1.次男「明浩」すぐに後を追い東京へ。

1.両親の離婚成立（慰謝料もなにももらわなかった母）

1.直仁中学２年の春親父の会社が倒産。

1.直仁中学卒業後高校入試合格を確認そのあしで東京へ就職。

1.直仁１7才の春に次男「明浩」障害事件で少年院へ。

1.直仁17才の秋カメラマンとしてプロ宣言。

1.６年ぶりに母と再会。その後平穏に数年が過ぎる。

1.次男「明浩」出所。結婚へそして運送会社へ就職。

1.直仁東京へきて８年目に親父再婚する。

　式にでたのは直仁だけ。

1.「直光」性欲に負けて女に結婚を迫られて直仁に泣きつ示談。

1.「直光」19才で独立。

1.独立５年めに「直光」結婚。

1.次男「明浩」車の掃除中に刺される。

1.「直光」会社を法人に。社名変更。

1.平成元年　1989年直仁独立デザインの会社を設立

1.「直光」気胸で肺の摘出手術と同時に禁煙を実行。

1.直仁３０才のとき二人の子連れと結婚。３年後離婚。

1.1997年9月20日に直仁再婚ハワイで二人だけのウエディング。

1.2008年４月に「直光」ガンの手術。

1.2009年1月17日（土）「直光」死去

そして・・・

今

年代までは思い出せないのであしからず。

三●産業株式会社の誕生。

個人企業から法人へそして増資したあのころ。

３０年近くたつのかな？

独立するとき社名を決めるのにキミはすごく悩んでいたよね。

そこで、直仁が提案した社名で、ロゴとマークまでデザインして、

渡したらキミはいやだよと拒んだよね！

三男だから三●ロープにしたのです。

名刺を受け取ったお客さんは一度で覚えてくれるよね！

だから良いのだよ、直仁の説明でキミはしぶしぶ決断したのを、

昨日のように思い出さします。

それから数年で法人にするとき社名変更、

三●はそのままで大正解でしたね。

三●産業株式会社の誕生です。

マークロゴを新しく書いてあげたら、

気にいてくれたキミは自社ビルの正面へ、

デカデカとマークをつけたよね。

ちょっと相談してもらいたかったな、

大きすぎてダサイと思ったが数年たつと

慣れたのか違和感がなくなるから不思議だね！

新社屋の落成記念パーティは盛大でしたね！

あのころのキミは最高に輝いていました。

病を克服してあのころの輝きを取り戻してほしい。

ガンバレ弟よ！「直光」よ!!

ノー天気な兄、直仁より

遊びほうけた数ヶ月。

先輩同業者も出入りできないでいた、

大手企業への納品は品質と納期は厳しかったね！

キミは、中古の自転車にサイドカーをつけて、

商品のワイヤロープを積み、

油だらけの作業服で納品に行きましたね！

経費を節約するために作業場につり天井を作り寝泊りしてたよね！

独立して数ヶ月で業界に噂が流れ、

すぐにでもビルが建つのでわと言われ続けて、

数年たった時、キミは天狗になりクラブの女性（親友の彼女）に

うつつをぬかし仕事も社員任せで数ヶ月遊びほうけたよね。

そんな時に明浩が強引にキミを連れ戻したこと忘れてはいないよね！

あのままだったら、今の会社は存在していないだろうし、

家庭も崩壊していただろう！

それなのに、キミは明浩と折り合えず喧嘩ばかりしていたよね。

明浩も勝手で我がままだけれど、とても、優しさをもった良いやつだよ。

立ち直れたのもそのためだろ！

それからは、順調に株式会社になり加工の他に

建築機材の販売も工事施工も請負い

社員も増えて自社ビルも建ち順調にきましたね！

しかし、明けても暮れても仕事に追われているうちに、

小山の大将になっていませんか？

キミには細やかな気遣いにかけていませんか？

従業員を信頼して、兄弟仲良くできたらよいのにと思います。

大病との戦いをしている今のキミの心の支えになる大切なこと、

それは愛情だと直仁は思っています。

無理な注文を納期前日に収める。

「直光」よ

ワイヤーロープ加工業をしていた親戚で技術を学び、

独立したときのこと覚えていますか？

ヤイヤロープの加工と言う職人の仕事を、

某大手企業へセールスに行っていましたよね

守衛さんに門前払いをされても懲りずに毎日雨の日も、

雪の日もお願いに行きましたね！

数ヶ月ほどたったある晴れた日に、

根負けした守衛さんが資材部長に合わせてくれて、

後押ししてくれたこと忘れていませんよね！

取材部長さんは、

キミを諦めさせるためだろう無理な注文（本来なら１ヶ月はかかる）を

１週間で納品できたら取引をしましょうと約束しましたね。

まだ１０代の若造に何が出来る無理に決まっている、

そして諦めるだろうと資材部長はそう判断したのでしょうね。

途方にくれたキミは直仁に愚痴りながら相談にきたその日を

思い出してごらん。

「その時利益を捨てなさい。」

「赤字でも良いから外注して同業者に現金を積んででも発注し、

納期の前日に納品しろ、さすれば路は開けるよ」

と直仁の提案を受け入れて、キミは実行したよね！

オヂキや先輩に受け値でお願いをして、

品質を落とさず、納期の１日前に納品した時の

資材部長さんの驚いた顔をキミは覚えていますか？

我が家の歴史のなかでもこの事は自慢できる事実だよ。

なりふりかまわずにアタックし続けた

あの頃のキミはまぶしかったよ。

素直だったあの若かりし頃のキミはカッコよかったよ！！

身体をいたわり生きてほしかった。

片目だのめっか値などといじめられ、悔しい思いをバネに

キミは、いじめた連中を見返してやるためにがんばったね！

その、悔しさをバネに１7歳で独立し会社も順調に成長しましたね！

しかし、最近のキミはちょっと小山の大将になっていませんでしたか？

初心を忘れずに、

今一度直仁の教えを思い出してくれたらな～と思っていたよ。

目上の人に可愛がられ、下の者を労う気持ちを忘れないでください。

また、４０代のころ気胸で肺を取る大手術もしましたね！

そして今回ガンの手術、

慣れているからと、辛さを隠して気丈に振舞うキミ！

あと、３年生きられれば、

会社を理想の形に社員・役員の教育も予定どうり出来るのにと

言っていた「直光」、身体をいたわり生きてほしかった。

直仁からお願いしたこと。

それは、身体を（特に内臓）冷やさないように、

冷たい飲み物は極力避けて暑くても

温かいものを飲むようにしてくれと！！

冷房も出来れば自然の状態が良いだが、

せめて２８度までにしてください。

直仁の健康方の一つです。

これを、直仁の言った事を受け入れてくれて有難う。

でも、ビールが好きだったキミは飲んでしまったよね！

願いも届かずあの日が来てしまった悔しさで胸が熱くなります。

そちらでは明るく過ごしているのでしょうね！

涙する直仁。

お早う「直光」今日はこっちの事を書くね！

日本を襲った地震のことは前にかいたけれど、

テレビで被災地の現実を知れば知るほど心が痛みます。

ただただ

「生きてくれ」

「生きてくれ」

「強く生きてくれ」

と願うだけです。

テレビを見て涙する直仁ですが、

何も出来ないもどかしさに震えています。

ひたすら頑張れとエールを送るだけ

寄付をしたくても、今の直仁の収入では

生活も苦しくカミさんに苦労かけている現実が、

寄付も許してくれません。

逆に被災地の人々の逞しさに、元気をもらっています。

直仁も前向きに頑張るからそちらから応援してくださいね！

スポーツセンス万能の次男「明浩」

年齢を重ねた直仁と明浩だが、

キミ亡きあと元気に頑張っているよ。

明浩は毎日数キロ走りこんでいるそうだよ！

自分は朝晩筋トレをして体を鍛え健康です。

しかし、「明浩」のスポーツセンスはすごかったね。

少年院の相撲大会での優勝を初め数種類のスポーツで、

高成績を残していたよね。

しかし本人はどんなに進められても、

スカウトされてもその気にならなかった。

少年院出所してからキミに進められて始めた、

ゴルフは数ヶ月でシングルになるし、

いくつかの公式の大会（アマ）で3度優勝してから、

つまんないと言って辞めてしまったよね！

ボクシングジムからも散々スカウトがきていたのも覚えてるよね。

母上の兄（おじさん）は戦前の日大ボクシングのチャンピオンで、

その、おじさんからもお前なら世界を狙えると

何度も進められたけれど断ったね。

勿体無いと思うよ。

しかし一番すごいと思ったのは、

「明浩」の喧嘩仲間だった魚河岸出身のボクサー

（世界チャンピオンになり数戦防衛・引退後事故死）に

負けたことがなかったのだからね。

ボーリングでも全国大会で優勝したことも懐かしいね、直仁は予選落ち。

そんな「明浩」も直仁も今はとてもおとなしくなりました。（としかな）

それに「明浩」はもてまくったよね、思い出してもうらやましいよ。

キミもそちらで思い出してごらん懐かしいよ。